トヨタ自動車とスズキは6月24日、スズキ開発の新型SUVを、トヨタのインドに於ける車両生産・販売会社である「トヨタ・キルロスカ・モーター(Toyota kirloskar Motor/以下、TKM)」で、8月から生産すると発表した。
※写真は、先の2016年10月12日にトヨタ・スズキ双方で業務提携に向けた検討を開始した時のもの。
トヨタとスズキは、2017年に業務提携に向けた覚書を締結し、以来、トヨタが持つ強みである電動化技術と、スズキが持つ強みである小型車技術を持ち寄り、生産領域や電動車の普及等での協業に取り組んできた。
この協業の一環として、グローバルでの車両のOEM相互供給を進めるなか、今回、スズキが開発した新型SUVをTKMで8月から生産し、スズキ・モデルをマルチ・スズキ・インディアで、トヨタ・モデルをTKMで、それぞれ販売(アフリカを含めたインド国外への輸出も計画)。両モデルのパワートレインには、両社がそれぞれ開発した技術「マイルドハイブリッド(スズキ開発)」「ストロングハイブリッド(トヨタ開発)」が搭載されると云う。
トヨタとスズキは、協業を通じて両社の強みを持ち寄ることで、インドのユーザーに対して幅広い電動化技術を提供すると共に、協業拡大への投資も含め、インド政府が掲げる製造業振興策である「Make in India」を継続して支援。電動化を加速することで、持続的な経済成長や、2070年の温室効果ガス(GHG)排出ネットゼロに貢献していくとしている。
[両社コメント]
・トヨタ社長 豊田章男氏
「インド事業を地元密着で長く取り組んでいるスズキさんと新型SUVを発表できることを嬉しく思います。現在、自動車産業は、電動化やカーボンニュートラルなど、様々なチャレンジに直面しています。トヨタ、スズキそれぞれの強みを活かして、インドのお客様に様々な選択肢をご提供することで、CO2削減に貢献し、“誰も取り残さず”、“みんなが自由に移動できる社会”の実現を目指していきたいと思います」。
・スズキ社長 鈴木俊宏氏
「今回の新型SUVのTKMでの生産は、環境にやさしくお客様に必要とされるモビリティの提供を通じて、インドの成長に貢献することができるプロジェクトです。将来の協業の更なる深化に向けた大きなマイルストーンであると認識しております。トヨタさんからの支援に感謝申し上げると同時に、引き続き協業による新たなシナジーやビジネスチャンスを模索してまいります」。