トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、5月29日、2018年12月より発売を開始した「後付けの踏み間違い加速抑制システム」の対応車種を、現在の5車種から2019年内に順次12車種までに拡大し販売する発表と発表した。
現在、大きな社会問題となっている高齢ドライバーなどによる駐車場などでのブレーキとアクセルのペダル踏み間違い事故。
これに対し、トヨタでは、新型車については歩行者事故や追突事故などの被害軽減に効果が見込める「Toyota Safety Sense(TSS)」と、駐車場などの低速時での衝突被害軽減に効果が見込める「インテリジェントクリアランスソナー(ICS : パーキングサポートブレーキ<静止物>)」などを設定展開している。
一方で、それら機能が装備されていない既販売車については「後付けの踏み間違い加速抑制システム」で対応している。
これは、ブレーキと間違えてアクセルを強く踏み込んだ際に、加速を抑える(道路状況、車両状態、天候などでは作動しない場合もある)などの機能を持ち、ICSのようなブレーキ制御機能がないなどの制限はあるものの、ある程度の衝突被害軽減に貢献するシステムだ。
同社では、当システムを販売店装着の純正用品として、2018年12月より販売しており、現在はプリウス、アクア、プリウスα、プレミオ、アリオンの5車種が対応。
今後は、6月3日にポルテ、スペイド、ウィッシュの3車種に設定を拡大。
さらに10月にはカローラアクシオ、カローラフィールダー、パッソの3車種も対応、
12月にはヴィッツにも設定を拡大する予定としている。
なお、「後付けの踏み間違い加速抑制システム」のメーカー希望小売価格は、6月3日発売のポルテ・スペイド・ウィッシュ用で5万5080円(消費税込み)だ。
【システム概要】
- 機能1:車両前後に取り付けた超音波センサーにより、前方または後方約3m以内にある壁などの障害物を検知し、ブザー音で注意喚起。それでもブレーキと間違えてアクセルを強く踏み込んでしまった際には、加速を抑制し、衝突被害の軽減に貢献する。
- 機能2:後退時は、障害物を検知していない状態でも、約5km/h以上でアクセルを踏んだ場合、速度が出過ぎないよう加速を抑制する。
【システム取り付けイメージ(プリウス用)】
超音波センサー(前後)
表示機