パナソニック 津賀社長スピーチ
皆さん、こんにちは。パナソニックの津賀でございます。本日は大変急なご案内にも関わらずお集まりいただきまして、ありがとうございます。
私からは、電池事業と、今回の協業への思いについて少しお話させていただきます。
我々の創業者であります松下幸之助は、「事業を通じて世界中の皆様の『くらし』の向上と社会の発展に貢献する」という基本理念を掲げ、当社を発展させてまいりました。
我々はその理念を引き継ぎ、現在は、「A Better Life, A Better World」というスローガンとして掲げ、家電にとどまらず、住宅、車関係の車載、そしてソリューションなどのB2Bという幅広い領域で、お一人お一人のお客様にとっての、「より良いくらし」、「より良い世界」の実現を目指しています。
画像は2018年3月開館予定のパナソニックミュージアム 松下幸之助歴史館
今、自動車産業では、電動車の立ち上がりにより取り巻く環境が劇変し、産業自体も大きく変わろうとしております。加えて世界の国々でも積極的な動きが見られるのは、皆様ご承知のとおりでございます。
まさに、我々が掲げる、「A Better Life, A Better World」という視点では、本当に、「より良いくらし」を得るためには、「A Better World」、すなわち、「より良い社会」を実現しなければならないということであります。「A Better Life」と「A Better World」、この2つが切っても切り離せない関係になり、高い次元のソリューションが求められる時代が、自動車産業に来ていると思います。
その中で電池は、電動車の普及と、その先にありますサステイナブルな社会への進化に向けて鍵を握るデバイスであり、我々パナソニックにとっても、大変重要な事業になります。
こうした背景の下、我々は自動車メーカー様との連携を強化しながら、開発から生産まで、様々な打ち手を進めております。そして今回、トヨタ様よりお声がけをいただき、その高い志に大いに共感し、協業の検討開始を決断いたしました。
トヨタ様からのご期待にしっかりとお答えし、両社でスピード感を持って検討を進め、実効性のある枠組みになればと考えています。
パナソニックは来年、創業100周年を迎えます。しかし、車の電動化に伴う自動車産業の変革の動きに見られますように、次の100年は、これまでの100年とは比べ物にならないほど、変化の激しい時代になると思っております。
そうした中では、現状を守ろうとするだけでは生き残ることはできません。