豊田自動織機は1月27日、一般社団法人省エネルギーセンター主催の「2021年度省エネ大賞(省エネ事例部門)」において、同社安城工場(愛知県安城市)の「製品・工程の同期開発による省エネラインの構築」で、「省エネルギーセンター会長賞」を受賞したと発表した。
「省エネ大賞」は、事業者や事業場等において優れた省エネの取り組みや、省エネ製品等を表彰する制度。
今回の受賞は、プラグインハイブリッド車用の昇圧コンバーターの開発において、製品設計段階から製造工程の設計も合わせて実施することにより、エネルギー使用量の大きい加熱工程数を大幅削減したことに加え、加熱方式も高効率な工法を採用するなど、徹底した省エネへの取り組みを行ったことにより、製造工程におけるCO2排出量72%減(当初計画比)を達成したことが高く評価されたとしている。
■受賞概要
テーマ:「製品・工程の同期開発による省エネラインの構築」
表彰:省エネルギーセンター会長賞
概要:電動車両用電子部品の開発・生産を行う安城工場エレクトロニクス事業部では、製品設計と製造工程設計を同時に行う『同期開発』を行っている。今回の事例では、製品設計段階から品質・コストの改善だけでなく、省エネ視点を加えた工程設計を行うことにより、CO2排出量72%減(当初計画比)の省エネラインを構築した。
試作組付けフローでの計4回の加熱冷却によるエネルギーロスに着目し、各加熱工程の要件や必要入熱量の洗い出しを行った。構成部品の組付け順序の変更により3回の加熱工程を1回に集約、高効率加熱方式の採用等の対策を織り込み量産ラインを構築し、原油換算年61kL削減を達成した。