トヨタ自動車北米事業体のToyota Motor North America(TMNA)は、米国5州における車両・パワートレーン生産工場への新たな投資を発表した。
米国事業の強化・競争力向上に向けて、合計約7.5億ドルを投じて電動車・電動化パワートレーンも含めた現地生産を拡充する。
その具体的な内容は、Toyota Motor Manufacturing Kentucky(TMMK)において、5月からレクサス「ES」のハイブリッド車の生産を、また2020年1月から、米国におけるベストセラーSUV(※1)である「RAV4」のハイブリッド車の生産をそれぞれ開始するというもの。
ESのハイブリッド車は年間1.2万台程度、RAV4のハイブリッド車は年間10万台程度の生産能力を予定している。
パワートレーンにおいては、Toyota Motor Manufacturing West Virginia(TMMWV)にて、2020年から米国でハイブリッドトランスアクスル(トランスミッション)を年間12万基生産することを発表しているが、2021年に、生産能力をさらに年間12万基増強。
この投資に伴い、TMMWVと鋳造製品を生産するBodineジャクソン工場とあわせて136名の新規雇用を予定していると云う。
さらに、Toyota Motor Manufacturing Alabama(TMMAL)では、4気筒エンジンとV6エンジンの生産能力を2021年までに年間23万基増強。
TMMALでは本投資に伴い450名の新規雇用を予定している。
また、Bodineのトロイ工場およびジャクソン工場においても、これらのパワートレーン生産の計画に応じて、ハイブリッドトランスアクスルのケースやハウジング、エンジンのシリンダーヘッドやヘッドやエンジンブロックといった鋳造製品の生産を増強する。
更に、2017年発表の「5年間(2017年から2021年)で100億ドルを米国に投資する」計画については、これまでの2年間において、マツダとの合弁新工場であるMazda Toyota Manufacuting, U.S.Aをはじめ、新たな投資を進めてきたことなどにより、足元では同期間で「約130億ドル」に増加する見込みだ。
TMNAのジム・レンツCEOは今回の発表に際して、「これらの投資は、『売るところで作る』という私たちの長期的なコミットメントを具現化した新たな取り組みのひとつです。米国生産を強化することにより、よりお客様や販売店の要望にお応えし、各工場ではさらなる発展に向けた取り組みを推進していきます」と述べている。
※1:2018年米国販売実績に基づくトヨタ調べ
[新規投資の概要]