トヨタ自動車とデンソーは、昨年6月に両社の主要な電子部品事業をデンソーに集約することについて基本合意し、詳細について検討して来たが、今回正式に決定し、事業譲渡契約を締結することで合意した。
これにより、現在トヨタ、デンソーの双方で行っている電子部品事業の開発機能と生産事業を、今後専門性の高いデンソーに集約し、スピーディかつ競争力のある開発・生産体制を構築する。
また、グループ内の重複業務を解消することで発生したリソーセスをこれからのモビリティの価値向上に向けた新たな領域にシフトする等、その最大活用を図り、グループ全体の競争力を向上するとしている。
両社は当初、まず2019年末をめどに生産事業を、その後、2022年以降に開発機能を集約する方向で検討していたが、円滑な事業譲渡を行い、よりスピーディに新たな体制を実現するため、開発・生産事業をあわせて2020年4月に実施することで合意した。
トヨタとデンソーは、グループの連携を一層強化することによって、グループ全体での競争力を向上させる取り組みを加速していくとしている。
[主な契約内容]
■電子部品生産事業の集約
2020年4月1日に、トヨタの広瀬工場における電子部品の生産をデンソーへ集約。該当する広瀬工場の土地、生産インフラ(建屋、設備、ソフトウェア等)等をデンソーへ譲渡する。
■電子部品開発機能の集約
2020年4月1日に、電子部品の開発機能をデンソーへ集約。該当する図面、開発設備等をデンソーへ譲渡する。