東洋紡は、自動車エアバッグ用原糸および基布について、10月1日出荷分から、原料価格高騰を背景とした製品価格改定をアナウンスし、交渉を開始することを決定した。
改定幅は、原糸重量換算100円/kg となる。
自動車エアバッグ用原糸・基布の主原料となるナイロン66ポリマーは、昨年から主要各社のプラントの生産トラブルなどにより、「フォース・マジュール(不可抗力)」の宣言が相次いでいると云う。
この影響で、ナイロン66ポリマーの需給は逼迫し、長期にわたり価格は、高騰。
さらに、ナイロン66ポリマーの主原料のADN(アジポニトリル)のメーカー各社の供給能力の拡張は、数年後になると見られ、ナイロン66ポリマーの需給逼迫は、今後数年間は継続する見通しだとのこと。
このような状況の下、原料メーカー各社は、ナイロン66ポリマー価格の大幅な値上げを実施。また、ナフサなどの従来の価格転嫁指標の変動幅との乖離が拡大。同社のエアバッグ原糸・基布の採算性は極めて悪化していると云う。
以上の理由から、東洋紡では、現在の価格体系での安定的な製品供給体制の維持が困難と判断。今回、価格改定に至ったとしている。
[価格改定の概要]
<改定幅>
自動車エアバッグ用ナイロン66 原糸・基布 100円/㎏ (原糸重量換算)
<改定時期>
2018年10月1日出荷分から
[問い合わせ先]
東洋紡株式会社
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
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