TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は12月14日、セルビア共和国インジヤ市の自動車用タイヤ生産工場にて、同国大統領のアレクサンダル・ヴチッチ氏など、多数の来賓を招いて開所式を挙行し、正式開所したと発表した。
トーヨータイヤでは、2019年にドイツ国内にR&D(研究開発)センターを新設し、最先端原材料の探索や調査、車両・市場の最新情報の収集、そして構造・形状・パターンといった各設計過程に於ける高性能技術開発の研鑽などを続けてきたと云う。
また同年10月、欧州初のタイヤ生産拠点として「トーヨータイヤセルビア(Toyo Tire Serbia)」を設立し、それら最先端技術を生かしたスマートファクトリーのセルビア工場を新設、その一部ラインでの操業を7月から行ってきた。
新たな工場では、ERPやMESをはじめとした最新技術を導入し、工程を見える化すると共に、高い生産性を有する設備を高精度に連携させることで、生産管理体制を高次に最適化。また、欧州の法規制認証へのスピーディーな対応のためのテストコース(直線距離720m、周回1,690m)を敷設するなど、自動車の電動化をはじめ市場インサイトに応える高性能で競争力のあるタイヤを、タイムリーに展開していくための体制が整えられた。
さらに、同国内で最大規模(年間10.15GWh)となる太陽光発電システム(発電電力容量8.4MW)を敷地内に設置し、工場で使用電力を賄うことで、年間7,100トンのCO2の削減にも寄与。セルビア工場に於いては、2023年下期に年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)の生産体制を確立し、欧州地域での地産地消を進める一方で、主力市場である北米の需要もカバーしていく計画だと云う。
[トーヨータイヤセルビア概要]
– 会社名:Toyo Tire Serbia d.o.o.
– 所在地:セルビア共和国 ヴォイヴォディナ自治州 インジヤ市
– 事業内容:乗用車用、SUV用、ライトトラック用ラジアルタイヤの製造・販売
– 設立年月日:2019年10月
– 資本金:200億円(160百万ユーロ)
– 代表者:井村 洋次
<セルビア工場概要>
– 建設地:セルビア共和国 ヴォイヴォディナ自治州 インジヤ市
– 敷地面積:約60万㎡(約150エーカー)
– 生産開始:2022年7月
– 生産能力:年産500万本(乗用車用タイヤ換算)
– 従業員数:約580名
– 投資額:約488億円(390.5百万ユ-ロ)
– 生産品目:乗用車用、SUV用、ライトトラック用ラジアルタイヤ