トーヨータイヤ(TOYO TIRE)は、セルビア共和国にタイヤ生産子会社を設立し、同国インジア市内にグループ8拠点目となるタイヤ生産工場を新たに建設、操業する。
トーヨータイヤでは、2020年以降の持続的成長を見据えた中期経営計画「中計’17」において、タイヤ生産体制の増強に取り組むとともに、新たな生産供給拠点を検討。今回、ロシアを含む欧州市場に対し、国内工場、マレーシア工場からタイヤの輸出供給を行なってきたこれまでの体制を見直し、セルビア共和国に置く新生産拠点に、それら役割を担わせることとした。
これにより、製品出荷時の関税面・物流面でのメリットを実現、グローバルにおけるタイヤ生産供給体制の増強とさらなる最適化を図るとしている。
セルビア共和国は、比較的低い賃金水準で質の高い人材を有する他、近年、経済改革や財政健全化、外資企業の相次ぐ投資による自動車産業の集積化、日本との二国間関係強化といった進展が顕著で、欧州でもひときわ魅力あるビジネス環境が整ってきていると云う。
トーヨータイヤでは、来年5月にセルビア工場の建築工事に着工。2022年1月からタイヤ生産を始め、2023年夏には年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)のタイヤ生産体制を確立する計画だ。
なお、新工場ではIoT(MES/*1)を導入し、最新鋭のスマート工場の確立を図ることで、高品質、低コストを両立した競争力のある新しい次元のモノづくりに挑戦。高品位な乗用車用、ライトトラック用タイヤを、欧州市場内外に向けて供給していくとしている。
*1)MES:製造実行システム。Manufacturing Execution Systemの略。
[新工場の概要]
– 建設予定地:セルビア共和国 ヴォイヴォディナ自治州 インジア市
– 敷地面積:約60万㎡(約150エーカー)
– 生産開始:2022年1月(予定)
– 生産能力:年産500万本(乗用車用タイヤ換算)
– 従業員数:約500名
– 投資額約:488億円(390.5百万ユ-ロ)
– 生産品目:乗用車用、ライトトラック用ラジアルタイヤ
[新会社の概要]
– 所在地:セルビア共和国 ベオグラード市
– 事業内容:乗用車用、ライトトラック用ラジアルタイヤの製造・販売
– 出資比率:TOYO TIRE 株式会社 100%
– 設立年月日:2019年9月(予定)
– 資本金:200億円(160百万ユーロ)