東芝デバイス&ストレージは、車載電子スロットル制御用ブラシ付きモーターなどに使用される、HブリッジモータードライバーIC「TB9054FTG」(ウェッタブルフランク構造のVQFNパッケージ)と「TB9053FTG」(Power QFNパッケージ)のサンプル出荷を2020年12月10日より開始すると、同日発表した。
TB9054FTGは2020年12月10日からサンプル出荷を開始。TB9053FTGは2021年2月から開始する予定。量産出荷は、TB9054FTGを2022年3月、TB9053FTGを同年5月から開始する計画。
電子スロットル、各種バルブなど車載用途向けHブリッジモーター制御用の部品は、員数が増加傾向にあり、システム小型化・コストダウンが求められている。また、2022年以降、車載式故障診断装置(OBDⅡ)が義務化されることによりSPI通信機能が必須となり、その対応も必要となっている。
新製品は、出力ドライバー 5A[注1]定格、2ch化を実現し、IC面積削減に貢献。2ch並列接続による10A[注1]定格1ch駆動も可能。また、SPI通信のデイジーチェーン接続機能、およびSPI通信のみでモーター制御する機能を備え、MCUポート削減を可能にした。これらの機能を小型QFNパッケージ(6.0㎜×6.0㎜)に封入し、システム小型化に貢献する。
■新製品の特長
・出力ドライバー2ch内蔵
出力ドライバー回路を低オン抵抗のDMOS FETで構成し、5A[注1]定格2ch のHブリッジドライバーを実現。2ch並列接続による10A[注1]定格1ch駆動も可能。
[注1] 実際に駆動可能なモーター電流値は、周囲温度や電源電圧等の使用条件により制限される。
・SPI通信機能
デイジーチェーン接続機能/SPI通信のみでモーター制御する機能によるMCUポート削減にて、システムの小型化に貢献。
・小型パッケージの採用
TB9054FTG:E-pad付き小型面実装・ウェッタブルフランク構造 VQFN 40ピンパッケージ
TB9053FTG:E-pad付き小型面実装・高放熱性Power QFN 40ピンパッケージ
■主なアプリケーション
スロットルバルブコントロール用、エンジンの各種バルブ用、ドアミラーの格納用、ドアラッチなど含むボディー系など車載アプリケーション