東芝デバイス&ストレージは、高機能MCU・ソフトウェア不要で、シンプルなクロック入力方式のみで正弦波電流を出力できる、車載用途の定電流2相ステッピングモータードライバーIC 「TB9120AFTG」を発売した。
同社では、初の車載ステッピングモータードライバーとして、「TB9120FTG」の量産を昨年開始しているが、「TB9120AFTG」はノイズ耐性を強化した後継品となる。
新製品は、最大電流定格1.5A(※)を実現する、オン抵抗(上下和)0.8Ω(typ.)のDMOS FETと、マイクロステップ(1/1~1/32ステップまで対応可能)による擬似正弦波を生成する制御回路を、小型QFNパッケージ(6.0mmx6.0mm)に封入。動作温度として-40~125℃を確保し、車載用電子部品認定規格であるAEC-Q100にも適合。車載ヘッドアップディスプレーの投影位置調整、冷媒回路の膨張弁など、ステッピングモーター用途全般の幅広いアプリケーションに適していると云う。
※実際に駆動可能なモーター電流値は、周囲温度や電源電圧等の使用条件により制限される。
[新製品の特長]
車載用途を意識した、汎用性の高い仕様
・最大電流定格1.5Aを実現する、低オン抵抗0.8Ω(室温、上下和、typ)のDMOS FETを搭載。
・各種異常検出機能、フラグ出力機能付き 過熱検出、過電流検出、負荷オープン検出。
・はんだ濡れ性に優れるウェッタブルフランク構造VQFNパッケージ 6mm×6mm。
・動作温度-40℃~125℃。
・AEC-Q100適合。
マイクロステップ
・フルステップから、静音化、低振動化に有効な1/32ステップまで対応可能。
・高機能マイコンもソフトウェアも不要で、クロック入力信号で制御可能。
・ミックスディケイモードにより電流波形が安定するPWM定電流制御。
・ストール検出機能。
・回転異常時にストールと判断し、フラグ信号を出力するSD端子からストール検出信号を出力。
・ストール検出信号をマイコンで受信し、システム制御にフィードバック可能。
[主なアプリケーション]
・ヘッドアップディスプレーの投影位置調整。
・カーエアコン、またはバッテリーマネジメントシステムの冷媒回路の膨張弁。
[製品の主な仕様]
– 品番:TB9120AFTG
– 駆動方式:PWM定電流制御
– 励磁モード:マイクロステップ駆動、1/1~1/32ステップまで対応可能
– 駆動モーター数:2相ステッピングモーター1個を駆動
– オン抵抗:上下和=0.8Ω(typ.)@25℃
– 出力電流:1.5A(絶対最大定格)
– 異常検出機能:ストール検出、過熱検出、過電流検出、負荷オープン検出
– 動作電圧範囲:7V~18V(絶対最大定格:40V)
– 外部電源:単一電源
– 動作温度:-40~125℃
– パッケージ:
P-VQFN28-0606-0.65
6.0mmx6.0mm
はんだ濡れ性に優れるウェッタブル端子
– 信頼性試験:AEC-Q100に適合
– 量産開始:2020年4月
[問い合わせ先]
東芝デバイス&ストレージ
システムデバイス営業推進部 販売促進担当
電話: 03-3457-3332
■(東芝デバイス&ストレージ)TB9120AFTG:https://toshiba.semicon-storage.com/info/lookup.jsp?pid=TB9120AFTG
■(東芝デバイス&ストレージ)車載ステッピングモータードライバー:https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/product/automotive-devices/automotive-stepping-motor-driver-ics.html