東レは１月１２日、滋賀事業場（滋賀県大津市）および岐阜工場（岐阜県安八郡）に於いて、グローバル展開をするスエード調人工皮革「Ultrasuede（ウルトラスエード）」の生産設備を増設すると発表した。
計画では、2024年後半を目処に、生産能力を現在の年産約1,000万㎡から年産約1,500万㎡に高める。設備投資額は約100億円。
ウルトラスエードは、1970年に滋賀事業場で生産開始されたスエード調人工皮革。2019年には約1.6倍の年産約1,000万㎡に増強が行われたが、近年、採用が従来のファッションやインテリアに加え、自動車内装用途にも拡大し、特に電気自動車（EV）の内装用途に於いて、環境配慮（ヴィーガン）の観点から天然皮革の代替商品として、採用部位も従来のシート材に加え、天井材やドアトリム、インパネなどに広がるなど、需要が急増していることから、現在のフル稼働を続けていると云う。
東レは、自動車生産台数の安定的成長や天然皮革代替を背景に、今後も自動車用途を主体とした需要の拡大が見込まれるとして、滋賀事業場と岐阜工場の生産設備増設を決定。増設後も早期段階でのフル稼働を見込んでいると云う。
■（東レ）Ultrasuede：https://www.ultrasuede.jp/ 