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2020年5月21日【テクノロジー】

東レ、コストパフォーマンスに優れた高弾性率炭素繊維を開発

NEXT MOBILITY編集部

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東レは、軽量かつ、複雑な形状でも高剛性の部品の効率的製造ができる、新たな高弾性率炭素繊維と、その炭素繊維を使用した射出成形加工に最適な樹脂ペレットを開発した。今後、3年以内の製品化を目指し、研究・技術開発を進める。

東レ・ロゴ

東レは、2014年に世界最高強度をもつ炭素繊維「T1100G(※強度:7GPa、弾性率:320GPa)」を、また2018年には、ナノレベルの最新技術を適用した高弾性率かつ高強度を両立した炭素繊維「M40X(※強度:5.7GPa、弾性率:377GPa)」など、高強度炭素繊維のトレカTシリーズを販売。これらは主に圧力容器や自動車など、産業用途や航空用途に採用されてきた。

 

しかし、高弾性率の炭素繊維は直径が約5ミクロンと細く生産性が制約されるため、コスト面に課題があったと云う。

 

そこで今回、トレカMXシリーズに適用したナノレベルでの構造制御技術をさらに発展させ、直径7ミクロンの繊維1本の内部構造を均一に制御。産業用トレカTシリーズの標準的な弾性率230GPaを約70%向上させた、390GPaのコストパフォーマンスに優れる高弾性率炭素繊維を開発した。

 

 

 

 

この炭素繊維を使用した射出成形用樹脂ペレットであるトレカペレットは、従来の高弾性率タイプに比べて成形後の炭素繊維を長く維持する効果も得られることから、弾性率が41GPa(比重1.4)という、軽量合金の代表であるマグネシウム合金に匹敵する弾性率(※弾性率:45GPa、比重1.8)を軽量で実現。

 

そのため、この新規トレカペレットを用いることで、軽量で複雑な形状の部品を射出成形により生産性良く得られ、成形部品の軽量化が期待できると云う。

 

東レは今後、次世代モビリティ対応に向け車体の軽量化がますます重要となる自動車部品用途や一般産業用途など、幅広く産業用途に展開していくとしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。