東海理化は5月23日、国産の竹繊維を高配合した複合樹脂「BAMBOO+(バンブープラス)」の生産に向け、高知県香南市に新たに工場を取得したことを発表した。
同社では、中期経営計画の実現に向けた新規事業領域の拡大を狙う未来創造投資の一環として、カーボンニュートラルに貢献する竹繊維を高配合した複合樹脂「BAMBOO+」を開発。今回、その本格生産に向けて、高知県香南市に新たに工場を取得した。
今後は、この工場の来年7月の本格稼働を目指して、国内の竹を原料に、繊維化と樹脂との複合化、そして造粒までの一貫製造するラインを整備。その運営については、ミロクテクノウッド社(高知県南国市)と協力して行う。
なお、新工場には、地球環境に配慮した設備を導入し、環境負荷の低減や作業効率の向上を目指すと云う。
製造される「BAMBOO+」は、自動車部材、家具、建材設備、家電製品、容器等の分野での利用を想定。東海理化は、同製品の開発・生産を通してお客様の石油資源の節約・CO2 削減を促進し、カーボンニュートラルと持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。
<新工場概要>
・生産品目:BAMBOO+(竹繊維複合樹脂)、竹繊維
・生産開始:2025年7月(予定)
・土地面積:約19,700平米
・建物延床面積:約11,600平米
BAMBOO+について
〝竹の有効活用により、国内の放置竹林による社会の困り事解決や、雇用創出で地域へ貢献していく〟という考えの下、開発された、竹繊維を51%以上高配合した複合材料。
同社では、その開発を、自動車用の「竹ステアリングホイール」製造で協業している同社関連会社のミロクテクノウッドおよび高知県(高知県工業技術センター、高知県立紙産業技術センター)と共に、2021年から推進してきた。
なお、製品は、生物資源(バイオマス)の割合が「50%以上(乾燥重量)」で、品質および安全性が、一定の基準を満たしている商品に表示できる「バイオマスマーク50」(日本有機資源協会)にも認定されている。