ティアフォー(東京オフィス:品川区北品川、代表取締役:武田一哉)は8月4日、自動運転技術の発展および実用化に貢献することを目的に自動運転に対するアプローチや考え方、これまでの実証実験で得られた安全性に関する知見。さらに今後の課題と対策をも集約した「Tier IV Safety Report 2020」を公開した。(坂上 賢治)
2015年の創業以来、ティアフォーは誰もが自動運転の発展に貢献できるエコシステムの構築を意味する「自動運転の民主化」を掲げ、交通事故の低減や交通の利便性向上などに向けて自動運転技術を開発してきた。
しかし「自動運転」と一言で言っても、その構成要素は車載システムからソフトウェア、クラウド、全てを包括するプラットフォームまで多岐に亘り、さらに技術の実用化・普及のためにはコストや安全性の面でも社会的に受容されることが必要不可欠であることは言うまでもない。
そこでティアフォーでは、これら全ての要素を効率的かつ大規模に開発していくために世界初のオープンソースで、かつ独自の自動運転ソフトウェア「Autoware(The Autoware Foundationによる登録商標)」に立脚したエコシステムの構築を推進している。
このエコシステムを最大活用することにより、世界中の誰もが自動運転技術の発展に寄与できる「水平分業型」のオープンな開発を展開。透明性の高い安全な自動運転技術の確立を目指す。またティアフォーはAutowareの開発を主導する立場として、国内18都道府県の約50市区町村で約70回もの実証実験数を重ねており、海外でも現地パートナーと協力して着実に実績を残してきた。
今回のレポート「Tier IV Safety Report 2020」では、ティアフォーがAutowareの開発を通して得た知見、および多様な環境下での実証実験を通して培った経験を基に、ODD類型やReference Designを一部公開するなど透明性の高い安全な自動運転技術の確立に向けた方向性を提示している。
また自動運転技術の検証方法、車両走行を伴うオペレーションの安全性対策、規制対応や許認可に対する提言を含め、これまでの開発と実証実験のプロセスで見えてきた様々な課題についても形式知として広く共有させた。なおSafety Reportについては英語版も後日公開予定となっている。
Tier IV Safety Report 2020発刊にあたりティアフォーでは「自動運転の実現には大きな社会的価値があると信じています。今後も安全を最優先事項としながら、ディープテック企業としてより一層開発を加速させ、自動運転の民主化を目指して邁進してまいります」と話している。
Tier IV Safety Report 2020▼
https://tier4.jp/news/safetyreport/
ティアフォーの会社概要は以下の通り
社名:株式会社ティアフォー(Tier IV, Inc.)
所在地:東京都品川区
URL:https://www.tier4.jp
設立年月:2015年12月
主な事業内容:
・自動運転プラットフォーム開発事業
・自動運転ウェブサービス開発事業
・自動運転システム開発キット販売事業
・自動運転技術の教育事業