環境省の国家プロジェクト「ナノセルロース・ヴィークル プロジェクト(Nano Cellulose Vehicle Project/以下、NCVプロジェクト)」は、植物由来のセルロースナノファイバー(CNF)で外板や骨格部材を製作した世界初のナノセルロース・ヴィークルのコンセプトカーを、東京モーターショー(一般公開:10月25日から)に出展している。
「NCVプロジェクト」は、次世代素材のCNFを活用し、軽量化自動車(2020年に10%程度の軽量化)を製造するという世界初のプロジェクト。京都大学を代表事業者として22の大学・研究機関・企業がその具現化に向け取り組んでいる。
CNFは、木材から化学的・機械的処理により取り出したナノサイズの繊維状物質で、鋼鉄の1/5の軽さで5倍の強度を持つという植物由来の次世代素材。軽さ、強度、耐膨張性など様々な点で、環境負荷が少なく、既に自動車、家電、住宅・建材などで活用されており、今後の普及が期待されている。
[CNFの特徴]
・木材など、植物を原料とする新素材。
・植物から取れるセルロース(パルプなど)を化学的・機械的処理により数~数十ナノメートルに微細化したナノ繊維。
・軽くて強い(鋼鉄の1/5の軽さで5倍の強度)。
・大きな比表面積(250m2/g以上)。
・線膨張率が低い(ガラスの1/50程度)。
■(環境省)NCVプロジェクト:http://www.rish.kyoto-u.ac.jp/ncv/