コンチネンタル・ストラクチュラル・プラスチックス(以下「CSP社」)は12月14日、マルチマテリアルでの提案力強化を目指し、米国ミシガン州に「アドバンスド・テクノロジー・センター」(英名:Advanced Technologies Center、以下「ATC」)を開設したことを発表した。
CSP社は2017年に帝人グループに加わり、以降、自社の主力材料であるGF-SMC(*)と、帝人が有する複合成形材料や炭素繊維に関する知見を融合し、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)など次世代の環境配慮型の自動車に求められる、軽量で高強度な部品開発を強力に推進している。
こうした中、マルチマテリアルでのグローバル・ソリューション・プロバイダーとしての地位をより強固なものにするため、今回、自動車向け複合成形材料事業の日本・欧州にある各研究開発拠点との共同開発をさらに強化すべく、ATCを開設した。
(*)GF-SMC: Glass Fiber-Sheet Molding Compound の略。熱硬化性樹脂をガラス繊維に含浸させ、シート状にした成形材料。
【「ATC」の概要】
– 名称:Advanced Technologies Center
(アドバンスド・テクノロジー・センター)
– 業務内容:次世代自動車向け複合成形材料や部品に関する技術開発
– 所在地:米国・ミシガン州 オーバーンヒルズ
(旧・Teijin Advanced Composites Americaの敷地内)
– 面積:約47,500平方フィート(約4,400平方メートル)
– 開設時期:2020年秋
また、CSP社では、ATCの開設前から画期的な軽量ハニカムパネルの開発を進めているが、今回、ATCとしての最初のプロジェクトとして、その開発に成功した。
同パネルは、軽量なハニカムコア材料を、繊維にポリウレタン樹脂を含浸させた外板で覆ったサンドイッチ構造をしており、超軽量で強度に優れ、深絞り、鋭角といった複雑な形状の成形が可能。また、自動車業界で「クラスA」と称される美麗な外観を有する外板パネルにも適用することができ、幅広い用途展開が期待できる。