帝人は、英国のボンバルディア社(Bombardier Aerostructures and Engineering Services)向けに供給する炭素繊維「テナックス」の供給契約を延長した。
帝人は、2010年にボンバルディア社と炭素繊維「テナックス」の供給契約を締結し、主翼、センターウィングボックス(翼胴結合部)、尾翼などの構造材向けの指定原糸として供給してきたが、今回の新たな供給契約の締結で、契約期間が2025年まで延長される。
帝人は、炭素繊維事業の拡大に向け、航空機用途を注力分野の1つとしており、高強度高弾性率炭素繊維をはじめ、熱可塑性樹脂を使用した一方向性プリプレグテープ、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板、熱硬化性プリプレグ、ノンクリンプファブリック(一方向に並べた炭素繊維の束を化学繊維糸で縫いつけたシート)など、幅広い製品展開により強力に用途開発を推進。
今回の契約延長を契機に、航空機向け炭素繊維製品のソリューション提案力を一層強化し、2030年近傍までに航空機用途で年間900百万米ドル以上の売上を目指すとしている。