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2018年2月14日【自動車素材】

帝人、耐ガソリン性・成形性を持つバイオプラスチックフィルムを開発

NEXT MOBILITY編集部

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帝人は、耐ガソリン性と成形性を両立し、スマートエントリーシステム用のドアハンドルに対応可能なバイオプラスチック「PLANEXT」製のフィルムを開発した。

 

この新開発のフィルムは、加工メーカーの特殊金属蒸着技術を付加することでクロムメッキに代わる金属メッキ代替フィルムの生産が可能。ホンダロックのスマートエントリーシステム用のドアハンドルに採用された。

帝人・ロゴ

近年、自動車用のドアロックとして、ドアハンドルに触れるだけで施錠・開錠を可能とするスマートエントリーシステムの開発が進められている。

 

スマートエントリーシステムは、センサーの誤作動防止のためにドアハンドル部分を非導電性とする必要があり、導電性のあるクロムメッキをベース樹脂の表面に使用したドアハンドルでは実現することができなかった。

 

一方、金属蒸着したプラスチックフィルムは非導電性であり、既に金属メッキの代替フィルムとして自動車の外装用途に実用されているが、ドアハンドルには耐ガソリン性と成形性の両立が求められるため使用されてこなかった。

 

こうした中、帝人は、自社開発のバイオプラスチック「PLANEXT」を独自のポリマー改質技術で改良することにより、耐ガソリン性と成形性を両立したバイオプラスチック「PLANEXT SN4600」を開発、量産化に成功。

 

更に「PLANEXT SN4600」に特殊な製膜技術を加えることにより、ドアハンドルを含む自動車外装用途に使用可能なフィルムの開発を実現した。

 

 

なお、開発したフィルムを使用したドアハンドルが、2月14日~16日に東京ビッグサイトで開催される「3 次元表面加飾技術展」に出展する、株式会社宏機製作所(今回金属メッキ代替フィルムを用いた真空成形を担当)のブースで初めて展示される。(東 2-3 ホール 3R-09 ブース)

 

帝人はこのフィルムを、ドアハンドル以外の自動車部品にも積極的に用途展開し、拡販を図っていくとしている。

 

[PLANEXT SN4600フィルムについて]

 

今回開発したフィルムは、植物由来の化合物であるイソソルビドを原料としたバイオプラスチック「PLANEXT」を改良して開発した「PLANEXT SN4600」を使用しており、「PLANEXT」の特性である耐薬品性、透明性、高表面硬度に加え、次の特性を備えている。

 

(1)耐ガソリン性
ポリマー改質技術により耐ガソリン性を付加されたことで、セルフ式ガソリンスタンドなど、ドライバーの手にガソリンがつきやすい状況下での使用に適している。

 

(2)成形性

耐熱性と製膜条件を最適化することで成形性を高めており、複雑な形状の成形を可能とした。

 

(3)耐候性
基材を保護するためのUVカット機能をフィルムに付与することで耐候性を高めており、紫外線による基材の変色を防止する。

 

 

・3 次元表面加飾技術展(コンバーティングテクノロジー総合展2018):

http://convertechexpo.com/category.html#tD

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。