住友ゴム工業は１月２８日、冬用タイヤ開発拠点である名寄タイヤテストコース(北海道名寄市)内に、新たに試験施設「ＮＩＣＥ（Ｎａｙｏｒｏ ｉｎｄｏｏｒ ＩＣＥ ｆｉｅｌｄ）」を開設したと発表した。
ＮＩＣＥは、国内最大級の屋内氷上試験施設として全長１００mの制動試験路と約３０m×約３０mの旋回試験路を備え、天候に左右されない高精度な試験を可能としている。今後、ＮＩＣＥを活用することで冬用タイヤのさらなる高性能化と開発のスピードアップを図るとしている。
また１月２６日には、関係者を招いた開所式を名寄テストコースで開催した。式典では、北海道名寄市の加藤剛士市長から、同テストコースが長年にわたりスタッドレスタイヤの性能向上と地域経済の活性化に貢献してきたとして、感謝状が贈られた。住友ゴム工業代表取締役社長の山本悟もリモートで開所式に出席し、「国内最大級を誇る屋内氷上試験施設「ＮＩＣＥ」を最大限に活用し、この名寄の地から、全てのお客様に感動していただける世界一の冬用タイヤをお届けする。社員一丸となって開発を進めていく」と挨拶した。
住友ゴム工業は、総合的な機能を有する岡山タイヤテストコースと冬用タイヤの開発を行う名寄および旭川タイヤテストコースを国内に有している。名寄タイヤテストコースでは冬シーズンの凍結路や圧雪路におけるタイヤ性能の試験･解析を通して、これからも数多くの良い商品を世に送り出していくとしている。
■新試験施設の概要
試験開始時期：２０２１年１月
建屋面積：３０００㎡
用途：屋内での氷上実車試験
■名寄タイヤテストコース概要
所在地：北海道名寄市字智恵文１９９６-１
開設：１９９１年
敷地面積：８７万㎡