住友ゴム工業は、5月8日、群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター(以下、CRANTS)との協業で、レベル4の自動運転車に対応したタイヤ周辺サービスの共同研究を開始することを発表。
レベル4に求められるインテリジェントタイヤの開発や、デジタル技術を活用したタイヤサービスの実装にフィードバックできる技術開発を行う。
今回の共同研究は、センサーを使用して走行時のタイヤ空気圧・温度を監視することで、パンクなどトラブル発生時のメンテナンスに対応するためのもの。
センサーがタイヤに関する異常を感知した際に、CRANTS(写真下)に設置された自動運転管制所へ車両の行動判断に必要な情報を提供することで、レベル4の自動運転下でも安全な運行ができるようなタイヤサービスの構築を目指す。
なお、自動運転のレベル4とは、政府の高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議が策定した「官民ITS 構想・ロードマップ 2018」によると、
「システムが全ての動的運転タスク及び作動継続が困難な場合への応答を限定領域において実行」
するというもの。
ここで言う「動的運転タスク」とは
・道路交通において、行程計画並びに経由地の選択などの戦略上の機能は除いた、車両を操作する際に、リアルタイムで行う必要がある全ての操作上及び戦術上の機能
・以下のサブタスクを含むが、これらに制限されない
1) 操舵による横方向の車両運動の制御
2) 加速及び減速による縦方向の車両運動の制御
としている。
また、限定領域とは高速道路や駐車場などを示すことが一般的。市街地での自動運転はさらにそのさきの段階であるレベル5での実用化が想定されている。
【参考サイト】
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20180615/siryou9.pdf
【群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センターについて】
次世代自動車産業振興に資する産学官金連携イノベーションの拠点形成を目指し、次世代モビリティシステムの社会実装研究と開発、高度人材育成を目的として2016年に設立。同年から群馬県桐生市内で自動運転自動車の公道実証実験を開始。10輪の自動運転バスなどの開発でも知られている。