住友商事は、電子機器製造受託サービス(Electronics Manufacturing Service:EMS)事業を展開する完全子会社の「スミトロニクス」を通じ、ベトナムでのEMS事業拡大を目的に、ハノイ市に「Sumitronics Vietnam(STX-V)」を設立する。
STX-Vは、9月の操業開始を予定。5年後の売上高100億円を目指す。
ベトナムへの2018年の海外からの直接投資額は、日本が世界第1位で、83.4億米ドル。また米中貿易摩擦の影響で、北米に輸出する中国生産品をベトナムに生産移管する動きも加速していることから、チャイナプラスワンの生産拠点として、今後も日本企業のさらなる進出が期待されると云う。
また、ベトナムは、2019年のGDP成長率が7%と、2年連続で高水準を維持し、今後も高い成長率が期待されることから、住友商事は、自動車や家電製品を中心とした国内需要の増加や輸出の伸びに伴い、EMS事業のさらなる成長が見込めるとしている。
STX-Vは、住友商事がベトナムで手掛ける工業団地事業や物流事業との連携も視野に入れ、ベトナムで製造を手掛けるOA機器、白物家電、車載機器、産業機器メーカー向けに、EMS事業を提供。将来的には同国内のみならず、北米、欧州、東南アジアなどの顧客との関係強化も目指す。
住友商事は、1990年代にEMS事業に参画し、スミトロニクスグループを通じて、海外8カ国10拠点でEMS事業を展開。今後、STX-Vの運営を通じ、成長するベトナムにおける各産業での需要を取り込み、収益拡大を図る。
また、医療分野、環境インフラ分野など今後の伸張が期待される新たな産業分野でのエレクトロニクス関連ビジネスのニーズを取り込みつつ、グローバルにEMSネットワークを強化し、さらなる事業成長を目指していくとしている。
[STX-V概要]
– 会社名:Sumitronics Vietnam Co., Ltd.
– 本社所在地:ベトナム ハノイ市
– 出資比率:スミトロニクス 100パーセント
– 資本金:100万米ドル
– 設立時期:2020年8月
■スミトロニクス:https://www.sumitronics.co.jp/