オムロンは12月9日、ノキアと戦略的提携を結び、国内ローカル5Gエコシステムである「Nokia ローカル5G テクノロジーパートナーシップ」へ参画すると発表した。
同エコシステムは、ノキア、コネクシオ、シャープ、日鉄ソリューションズ、日立国際電気、オムロンの6社が協業し、産業、デバイス、アプリケーション、クラウド、および5Gに関する専門知識を結集して、リモートコントロール、人工知能、オートメーション、ロボティクス、および無人搬送車を含むユースケースに対して、新しい産業固有のソリューションを開発することで、インダストリー 4.0の実現を推進していくもの。
製造業においては、熟練技術者不足や多品種少量生産など課題解決に向け、IoTによるデータを活用した生産性向上の取り組みが進んでおり、通信の無線化に対する要求が高まっている。しかし、工場で無線通信を使用するには、人やモノが動くことによる環境変化や、様々な機器から発信されるノイズなどの影響が多く、安定的で信頼性の高い無線品質を確保したソリューションの開発が必要となる。
オムロンは今回のローカル5Gエコシステムにおいて、産業用ロボット、モバイルロボットなどの各種ロボット、画像処理機器や環境センサーなどの各種センサーや、それらを制御するコントローラーなどの機器を提供。これまでのファクトリーオートメーションで培った制御技術と製造現場のノウハウや知見を活かした5Gソリューションを検証・開発することで、製造業の課題を解決するとともに、インダストリー4.0実現の推進を目指す。
オムロン株式会社 執行役員 兼 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニーの福井信二技術開発本部長は次のように述べている。
「さらなるモノづくり革新のために、これまで水平分業で発展させてきた技術を垂直統合する必要があり、その中核技術としての『ローカル5Gネットワーク』、ならびに『ローカル5Gを中心としたエコシステム』は不可欠です。当社が保有する豊富な制御機器を5Gに対応していくことに加え、5Gを活用した“モノづくり革新アプリケーション”を実現することで本エコシステムの発展に貢献します。さらに、これらの活動を通じて、日本の製造業の皆様が安心してローカル5Gを導入していただける環境を提供していきます。」
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