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2024年4月10日【事業資源】

ステランティス、イタリアでHV系ユニットの生産拠点が始動

坂上 賢治

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左から右へ: ステファノ・ロ・ルッソ、トリノ市長。カルロス・タバレス氏、ステランティスCEO。アルベルト・シリオ、ピエモンテ州大統領。 Leonardo Rossi 氏、ステランティス eDCT 工場マネージャー

 

ステランティス N.V.は4月10日(イタリア・トリノ発)、イタリアの歴史あるミラフィオーリ複合施設で電動デュアルクラッチトランスミッション (eDCT) の新製造拠点の立上げ式を行った。

 

eDCTの生産開始は、これまで2億4,000万ユーロが投資されたミラフィオーリ オートモーティブ パークの来たる2030年へ向けた刷新計画の重要なマイルストーンとなる。

 

この式典の壇上でカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、1億ユーロの追加投資を発表した。ミラフィオーリ オートモーティブ パーク2030 は、持続可能なモビリティ産業を目指すステランティスのビジョンを具体化させたもの。同拠点は、ステランティスの主要グローバルハブの1つであり、設計から再生に至る自動車サイクル全体を含む業務領域を担うことになるという。

 

またミラフィオーリはステランティスで進行中のグリーンキャンパス変革プログラムの一部でもあり、36,000トンに換算されるCO 2排出量の削減に貢献する。

 

グリーン キャンパス全体は、創造性と効率性を促進し、持続可能な職場環境を作り出すためのアイデアを共有する場所となる。これはステランティスの「Dare Forward 2030」戦略で概説される2038年までにカーボンネットゼロを目指すという目標を支えるものとなる。

 

この先駆的な取り組みは、持続可能な自動車産業の未来を示している。その活動には車両の修理、車両の解体、部品の再製造が含まれており、世界的な車両の販売拡大も計画されている。そうしたなかでステランティスは、2030年までに部品とサービスの寿命延長収益を2021年と比較して4倍にし、リサイクル収益を10倍にすることを目指しているという。

 

タバレスCEOは、「ステランティスは、イタリア、フランス、米国などの拠点を足掛かりに世界規模の事業刷新を推し進めています。

 

そうしたなかでミラフィオーリは、技術開発、製造、循環経済活動を集約する中枢機能を備えた中核拠点に育ちつつあるという点でユニークな存在です。また今回のeDCT生産の開始と並行して、本日発表した追加の1億ユーロの投資は、手頃な価格帯によるフィアット500eの販売と製造活動を拡大する目標に貢献するものとなるでしょう。

 

ミラフィオーリ オートモーティブ パークの存在は、過去80年に亘る豊かな歴史を紐解き記し続ける次の章です。実際、現在時点でアバルト 500e、フィアット 500e、マセラティ グラントゥーリズモ、マセラティ グランカブリオの生産拠点となっており、そこで製造された車両の90% 以上が輸出され、イタリアの貿易収支に貢献しています。

 

ステランティスは、イタリアのスタッフ達のスキルと献身的な貢献に心から感謝したいと思います。また我々は、イタリア国内産業に於いて中国を含む様々な競争相手に対して、イタリアのリーダーとしての地位を守り続けます」と述べた。 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。