オンキヨーは、軽量且つ高剛性なバイオマス素材であるセルロースナノファイバー(CNF)を採用して開発した同社の振動板をベースに、トンボの翅(はね)からヒントを得て制振性と軽量化に優れ、貝殻の立体構造適用により高剛性化したスピーカーを、世界で初めて(※)開発した(※2)。
開発品は今後、車載用スピーカーや自社ブランド製品等に向け商品化。
HAV事業売却により、祖業であるスピーカーコンポーネント事業への回帰を進め、OEM事業に注力することによって、あらゆる用途への拡大と業績向上を目指すとしている。
スピーカーの振動板は、空気を振動させ、音を再現するための重要なパーツで、その音声再現能力に加え、軽量さと高い剛性を併せ持つことが理想とされている。
オンキヨーでは、この要求に応える素材として、自然界に存在する形状に注目。スピーカー特性改善のため、振動板形状にトンボの翅(はね)の翅脈構造を取り入れることで共振分散を実現し、また貝殻の立体構造を取り入れることで強度・剛性を向上。
鉄の5倍の強度を持ち、質量は5分の1というCNFから、更なる音質の向上と、強さやしなやかさ、軽さを併せ持った、より進化したスピーカー振動板の開発に成功した。
オンキヨーは、この「バイオミメティクス」振動板を採用したスピーカーを、車載用を中心としたOEM製品や、自社ブランド製品向けに商品化。今後もあらゆる用途に適したスピーカーの開発や市場開拓を行い、音のソリューションの提供を続けていくとしている。
※1:オンキョー調べ。
※2:5月30日現在、特許出願中。
[問い合わせ先]
オンキヨー株式会社 総務部 担当 辻、津田
電話:06-6226-7343