ソフトバンクは3月15日、質量エネルギー密度(Wh/kg)が高く軽量で安全な次世代電池の研究開発および早期実用化の推進に向けて、世界中の様々な次世代電池の評価・検証を行う施設「ソフトバンク次世代電池Lab.(ラボ)」を、6月に設立すると発表した。
ソフトバンクでは、SDGs(持続可能な開発目標)の観点および、IoT機器などの既存デバイスやHAPS(High Altitude Platform Station、成層圏通信プラットフォーム)をはじめとする次世代通信システム等への導入を見据え、次世代電池の研究開発を推進している。
次世代電池の開発では、世界の様々な電池メーカーが技術検証を実施しているが、技術評価環境・検証基準が異なるため、同一環境下での性能差の分析・技術課題の特定が困難であることから、今回、ソフトバンクは、これらの課題を解決し、次世代電池の早期実現するための施設として「ソフトバンク次世代電池Lab.」を設立。
今後、世界中のメーカーのセルを同一環境下で評価・比較することで、性能差の分析・技術課題の早期特定や、得られた検証結果を各メーカーへフィードバックして、次世代電池の開発加速を目指すと共に、共同研究先と開発した要素技術の検証も予定。得られたノウハウを、参画メーカーと共有することで、次世代電池開発のベースアップに貢献するとしている。
ラボでは既に世界中の電池メーカー15社の次世代電池の検証を予定。ソフトバンクは、さらに開発パートナーを拡大するなど、「ソフトバンク次世代電池Lab.」が次世代電池の開発促進を支援するプラットフォームになることを目指すとしている。
[施設概要]
– 名称:ソフトバンク次世代電池Lab.
– 代表者:西山 浩司
– 所在地:栃木県宇都宮市(エスペック社・宇都宮テクノコンプレックス「バッテリー安全認証センター」内)
– 設立日:2021年6月1日(予定)
– その他:
「ソフトバンク次世代電池Lab.」は、安全性・環境評価に優れた設備・ノウハウがあるエスペック社の「バッテリー安全認証センター」内に設立。同社と連携し、充放電設備の増強、モジュール・電池パックの大型評価設備の導入や、安全性試験・低温低気圧など、地上から上空までの特殊な環境試験の実施を検討。