昭和電工は12月10日、同社製のパワー半導体材料SiC(シリコンカーバイド)エピタキシャルウェハー(エピウェハー)6インチ(150mm)品が、デンソー製の燃料電池自動車(FCV)向け次期型昇圧用パワーモジュールに採用されたと発表した。
同社のSiCエピウェハーは2009年の上市以来、その高い品質によりシステムサーバー電源や太陽光発電、高速充電スタンド、鉄道車両など様々な用途に採用されてきた。今回、これまでの同社製品の採用実績と、業界最高水準の特性均一性、低欠陥密度といった特性が評価され、同パワーモジュールへの採用につながった。
SiCパワー半導体は、現在主流のシリコンパワー半導体に比べ高電圧特性・大電流特性に優れ、電力損失を大幅に削減できることから、電力制御に用いるモジュールの高効率化を実現する製品として、電気自動車に搭載される充電器及び高速充電スタンドや鉄道車両等への採用が進んでいるほか、2025年以降には電気自動車のパワーコントロールユニット(以下、PCU)へ本格搭載が見込まれ、今後さらなる需要拡大が期待されている。