昭和電工は、アンモニアの国内販売価格を以下の通り引き上げることを決定した。今後、取引先との交渉を開始すると云う。
アンモニア事業は、ローリー乗務員の慢性的不足や専用船舶の老朽化に加え、国内中継基地の廃止など物流網の構造変化により物流コストが高騰。加えて、生産設備の維持・更新費用の増大により、採算性が悪化していると云う。
昭和電工では、製造原価低減や物流の効率化などでコストダウンに努めてきたが、製品の安定供給・生産体制を維持するため、今回、コスト上昇の一部負担を顧客にも求めることとした。
液化アンモニアは、ナイロンやアクリロニトリル等の合成繊維原料、火力発電所等の排煙に含まれる窒素酸化物(NOx)の除去、自動車・建設機械部品の金属表面処理などの一般工業用途や肥料用途などに幅広く使用されている。
またアンモニア水は、地方自治体が運営する清掃工場の排煙に含まれる窒素酸化物(NOx)の除去に使用されている。
[価格改定の内容]
■値上げ幅
・液化アンモニア(ローリー扱い):20円/kg以上
・液化アンモニア(ボンベ扱い):40円/kg以上
・アンモニア水(ローリー扱い):8円/kg以上
■実施時期:2020年4月1日納入分から適用