自動運転車向けLiDARの開発・製造を手掛ける米セプトンテクノロジーズ(Cepton Technologies,Inc.、本社:カリフォルニア州サンノゼ、CEO:ジュン・ペイ、以下セプトン)は米国東部時間の7月22日、倉臼あんどりゅ氏(Andrew Klaus)を日本のカントリーマネジャーに任命。同地域を含むアジアに於ける事業規模をさらに拡大させていくと発表した。(坂上 賢治)
倉臼氏は、東芝、マーベル、コネクサント、LSI等の半導体企業を筆頭に自動車業界で約30年の知見を持ち、直近ではLiDARを手掛けるイスラエルのイノビズ・テクノロジーズで、日本のカントリーマネジャーを務めていた。倉臼氏は「この度、セプトンに加わることを嬉しく思います。急成長するモビリティー市場に加え、自動化・デジタル化により世界規模でLiDAR市場が急成長しています。
先の車載製品大手である小糸製作所との提携を筆頭に、当社のフリクションレス・ミラーレス・非回転式LiDARの技術に強い関心を寄せて頂いており、今後も精力的にお客様をサポートしていくことを介して事業を発展させていきたいと考えています」と話す。
また倉臼氏は、日本市場に於いてもさらなるシェア拡大を目指していくという。「過去6カ月に亘り、我々の長距離3Dイメージングの技術は、自動車の運転支援(ADAS)や自動走行車両(AV)、高度道路交通システム(ITS)領域のみならず、例えばマッピングなどを含むスマートスペース(群衆分析、セキュリティー、安全)など非自動車領域に於いても注目度が高く、世界規模の事業成長が見て取れます。
これらを踏まえ当社は、製品管理およびマーケティング担当の取締役2名を新たに任命。欧州でのビジネス・チームを拡大させています。そんな我々の重要拠点のひとつフランクフルトで、ヘンリー・ヘフナー(Henri Haefner)は、EMEAの自律運転部門に於ける活動を主導します。
ヘフナーは、TRWオートモーティブ(ZF)やLiDAR開発のベロダイン(Velodyne)などで13年以上の経験を持っており、主要自動車OEMでのADASプログラム、自動運転プログラム、ティアワンサプライヤーに対するパートナーシップに注力していきます。
またミュンヘンを拠点とし、直近ではイノビズに勤務していたクラウス・ワグナー(Klaus Wagner)は、防衛、半導体および電子機器、LiDARなどで30年以上の経験を有し、高度道路交通システム(ITS)、スマートスペース、マッピング、その他の産業用途など、自動車関連市場と非自動車市場でセプトンの成長を支えていくことになるでしょう」と欧州戦略の一端について語った。
一方、同社CEOのジュン・ペイ氏は「自動車業界がでの自律運転のみならず、産業界全体が近未来を目指してスマートシティー・インフラに重点を置くようになった今日、LiDAR由来の技術をさらに前進させ、さらなる性能向上だけでなく信頼性、生産性、コスト効率で最適なバランスを達成することに今後は焦点を当てていく所存です。つまり我々は、次の成長段階へとセプトンを推し進めていける優れたチームを組み立てることが今最も重要なのです。
それゆえに倉臼、ヘフナー、ワグナーをこの時期、セプトンに迎えることを非常に嬉しく思います。また彼ら主要メンバーの就任は、当社が成長していくための大変重要な時期と重なります。特に今年下半期は、未来のマーケットをリードする新ソリューションの投入などを介して、さらなる事業成長に期待を寄せています」と結んでいる。