SBI損害保険とSB C&Sは、1月28日、SBIグループの関係者を対象に、自動緊急通報サービス(自動eCall)対応デバイスより収集する運転行動データを分析し、ドライバーの安全運転などをサポートする各種テレマティクスサービス提供に向けた実証実験を、2019年2月から実施することを発表した。
テレマティクスサービスとは、自動車や輸送車両などへの情報提供サービスのことで、コネクティッドカーの普及により、天気や渋滞情報からITS(高度道路交通システム)に至るまで、将来様々な情報やサービスの提供が期待されている。
また、自動緊急通報サービス(自動eCall)は、車両衝突事故が起きた際、車両に搭載した専用デバイスにより、緊急通報用電話番号へ自動通報するサービスのこと。
欧州連合(EU)域内においては、2018年3月31日から全ての新車への装備が義務化されている。
SB C&SとSBI損害保険が実施する今回の実験環境では、ボッシュが販売する自動緊急通報サービス(自動eCall)対応デバイス「テレマティクスeCall プラグ」と、ソフトバンク・テクノロジーが提供するIoT活用に必要なサービスをつなげるプラットフォームサービス「IoT Core Connect(アイオーティーコアコネクト)」を採用する。
ボッシュの「テレマティクスeCall プラグ」は、車両のシガーソケットに装着するだけで車種を選ばずに装備できる、後付け用の自動eCall対応デバイス。
小型ながら3軸の加速度センサーを装備し、ブレーキ、加減速、ハンドル操作といった運転行動データに加え、衝突事故を検知することも可能だ。
また、ソフトバンク・テクノロジーが提供する「IoT Core Connect」は、デバイスから送られるデータの収集・蓄積はもちろん、それらの分析までを可能としているのが特長だ。
今回の実証実験の結果をもとに、SBI損害保険は、収集したデータを解析し、テレマティクス保険などドライバーの安全と利便性を向上させることを目的とした独自サービスの開発を目指す。
また、SB C&Sは、運転行動データを活用した新たなテレマティクスサービスの開発と国内企業への納入を推進していく。