半導体メーカーのロームは、パナソニックから半導体事業部門(パナソニック セミコンダクターソリューションズ)が営むダイオード及び、トランジスタ事業の一部を譲受けることを決定した。
譲受ける時期は10月を予定。その後、パナソニックの顧客に対する当該製品の販売は、ロームが行う。
1.事業譲受けの背景と狙い
ロームは、半導体素子事業をロームグループの中核事業と位置づけ、1960年代から継続した開発・生産・販売活動を行い、現在、小信号トランジスタやダイオード市場で世界トップクラスのシェアを確保している。
今後についても、自動車、産業機器市場をはじめとする幅広い分野で継続的な市場の拡大を見込み、バイポーラトランジスタや、回路保護用のツェナーダイオード、TVSダイオード等の事業拡大を計画。
そのため、積極的にあらゆる経営リソースを投入し、製品ラインアップの強化、さらなる品質向上、安定供給体制の強化等、パナソニックから事業を引き継ぐことで、さらなる市場シェアの拡大を目指す。
2.事業譲受けの内容
(1)パナソニックが営む以下のトランジスタ、ダイオード事業
・トランジスタ(バイポーラ、抵抗内蔵型、接合型電界効果)
・ダイオード(ショットキーバリア、TVS、ツェナー、スイッチング、ファストリカバリ)
(2)顧客への安定供給を確保し、スムーズな承継を進めるため、当面、ロームはパナソニックへの生産委託を行い、従来と全く同じ供給体制を継続できるように配慮する。
今後、両社は、関係当局の必要な承認及び認可の取得等を条件として、譲渡に向けた準備を双方で共同して実施。移管スケジュールの詳細については今後検討していくとしている。
[半導体事業の概要]
<ローム>
– 名称:ローム株式会社
– 所在地:京都府京都市右京区西院溝崎町21
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 藤原 忠信
– 事業内容:半導体、電子部品の開発・製造・販売
– 資本金:86,969百万円
– 設立:1958年9月17日
<パナソニック>
– 名称:パナソニック セミコンダクターソリューションズ株式会社
– 所在地:京都府長岡京市神足焼町1番地
– 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 小山 一弘
– 事業内容:半導体、電子部材の開発・製造・販売
– 資本金:400百万円
– 設立:2014年3月10日
■ローム:https://www.rohm.co.jp/
■パナソニック セミコンダクターソリューションズ:https://www.panasonic.com/jp/company/pscs.html