この買収は、ルネサス・IDT双方にとって友好的なものであるとし、両社の取締役会で全会一致で可決されたと云う。また今後、買収完了まで駒を進める過程では、IDTの株主総会上の合併承認、及び関係当事国で必要とされる当局の承認取得が前提であるため、事実上の買収完了は2019年度(2019年12月期)上期中の実現を予定している。
仮にこれが実現すれば、両社数値を単純合算したNon-GAAP ベースの売上高総利益率、並びにNon-GAAP ベースの 1 株当たり純利益(EPS)、そしてフリーキャッシュフローのいずれの数値も早期に拡大するとルネサスでは見込んでいる。
ちなみに今買収によりIDTを買収する側となったルネサスは、2016年以来、世界をリードする組み込みソリューションのプロバイダーとして、未来の勝ち残り戦略を実施してきた。
それはアナログ製品のラインアップ強化。マイコン/SoCとアナログ製品を組み合わせて世界の顧客へキットソリューションを提案するなど多岐に亘る。
これらの成長戦略の実施が好を博し、ルネサスは自動運転やEV/HEV など伸長が期待される自動車分野。Industry 4.0や 5G(第 5 世代移動通信システム)などの新産業分野やインフラ分野、今も市場拡大中のIoT分野などの売上成長を、具体的な数字で積み上げてきている。