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2018年9月7日【経済・社会】

パイオニア、傘下の東北パイオニアEGをデンソーに譲渡

坂上 賢治

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パイオニア株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役 兼 社長執行役員 :森谷 浩一)は9月7日、同日開催の取締役会で傘下の東北パイオニアEG株式会社の全株式を、株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市、社長:有馬 浩二)に譲渡することを決めた。(坂上 賢治)

 

 

譲渡を決めた東北パイオニアEGは、1988年の設立以来ファクトリー・オートメーション(FA)事業を担い自動車業界を筆頭に電気・電子機器、医療、食品、半導体、ITなど多様な業界へFA生産システムを提供してきた。

 

一方でパイオニアは、この譲渡で自動車の総合インフォテインメント企業として、カーエレクトロニクスに経営資源を集中する。これによりグループ傘下の強みと成長性等を踏まえ、事業の選択と集中を推進していく構えだ。対してデンソーは、FA事業のさらなる拡大を実行していく意向だ。

 

譲渡する連結子会社の概要
(1) 名 称 :東北パイオニアEG株式会社
(2) 所在地:山形県天童市石鳥居二丁目1番 57 号
(3) 代表者の役職・氏名:代表取締役社長 宗田 平吉
(4) 事業内容 :オーダーメイドの各種自動化生産設備、高精密流量計測装置の製造
(5) 資本金:350 百万円
(6) 設立年月日:1988 年5月6日
(7) 大株主および持株比率:東北パイオニア株式会社 100.0%
(8-1) 資本関係:傘下企業の東北パイオニアが東北パ イオニアEGの全株式を保有。
(8-2)人的関係:東北パイオニアの従業員2名が東北パ イオニアEGの取締役または監査役に就任。また2018年3月31日現在、東北パイオニ アから東北パイオニアEGへ98名の従業員が出向。
(8-3)取引関係:東北パイオニアは、東北パイオニアEGの間接業務の一部を受託。またパイオニアと東北パイオニアは、東北パイオニアEGと資金の貸借を行っている。

 

(9) 最近3年間の経営成績と財政状態
決算期:2016年3月期
純 資 産:4,866百万円
総 資 産:9,321百万円
1株当たり純資産:4.9百万円
売 上 高:11,308 百万円
営 業 利 益:1,594 百万円
経 常 利 益:1,590 百万円
当 期 純 利 益 1,052 百万円
1株当たり当期純利益:1.1 百万円
1株当たり配当金:450,000 円

 

決算期:2017年3月期
純 資 産:5,410百万円
総 資 産:10,044百万円
1株当たり純資産:5.4百万円
売 上 高:12,911 百万円
営 業 利 益:1,604 百万円
経 常 利 益:1,576 百万円
当 期 純 利 益:1,070 百万円
1株当たり当期純利益:1.1 百万円
1株当たり配当金:525,000 円

 

決算期:2018年3月期
純 資 産:6,484百万円
総 資 産:12,351百万円
1株当たり純資産:6.5百万円
売 上 高:12,442 百万円
営 業 利 益:1,916 百万円
経 常 利 益:1,878 百万円
当 期 純 利 益:1,274 百万円
1株当たり当期純利益:1.3 百万円
1株当たり配当金:200,000 円

 

上記株式保有の東北パイオニア株式会社の概要
(1-2) 名 称:東北パイオニア株式会社
(1-2) 所在地:山形県天童市大字久野本字日光 1105 番地
(1-3) 代表者の役職・氏名:代表取締役 兼 社長執行役員 峯田 裕之
(1-4) 事業内容 :カーエレクトロニクス製品・有機EL製品の製造・販売およびこれに付帯または関連する事業。
(1-5) 資本金 :10,800 百万円

 

譲渡株式数、譲渡価額および譲渡前後の所有株式の状況:
(2-1) 異動前の所有株式数1,001 株(議決権の数:1,001 個/議決権所有割合:100.0%)
(2-2) 譲渡株式数 :1,001 株(議決権の数:1,001 個)
(2-3) 譲渡価額 :10,900 百万円
(2-4) 異動後の所有株式数:0株(議決権の数:0個/議決権所有割合:0%)

 

株式譲渡先の概要
(1) 名 称 :株式会社デンソー
(2) 所在地 :愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
(3) 代表者の役職・氏名 :取締役社長 有馬 浩二
(4) 事業内容 :自動車部品・システムの製造販売、産業関連機器、生活関連機器の製造販売
(5) 資本金 :187,457 百万円(2018 年3月 31 日時点)
(6) 設立年月日 :1949 年 12 月 16 日
(7) 連結純資産 :3,774,293 百万円(2018 年3月 31 日時点)
(8) 連結総資産 :5,764,417 百万円(2018 年3月 31 日時点)
(9) 大株主および持株比率(2018年3月31日時点):
– トヨタ自動車株式会社 :24.23%
– 株式会社豊田自動織機 :8.89%
– 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) :5.25%
– 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) :4.38%
– 東和不動産株式会社 :4.27%
– 日本生命保険相互会社 :2.49%
– アイシン精機株式会社 :1.60%
– デンソー従業員持株制度会 :1.53%
– 三井住友海上火災保険株式会社 :1.22%
– ステート ストリート バンク ウェスト クライアント
– トリーティー 505234 :1.13%

 

日 程:
(1) 取締役会決議日 :2018年9月7日
(2) 株式譲渡契約締結日 :2018年9月7日
(3) 株式譲渡実行日 :2018年12月1日(予定)

 

今後の見通し:
株式譲渡に伴い、2019年3月期連結決算に特別利益として約33億円の売却益を計上する見込み。

( MOTOR CARSから転載  )

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。