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2021年3月10日【テクノロジー】

パイオニア、子会社地図事業をファンドに譲渡

NEXT MOBILITY編集部

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パイオニアは3月10日、完全子会社で地図事業を営む「株式会社インクリメント・ピー」の全事業を譲渡する最終契約を、「PIPホールディングス(以下、PIP社)」と締結したと発表した。

 

PIP社は、ポラリス・キャピタル・グループが運営するポラリス第5号投資事業有限責任組合等が保有する特別目的会社(Special Purpose Company:SPC)。パイオニアは、インクリメント・ピーの全事業および、これに関連するパイオニアが保有する知的財産権を含む権利義務を、PIP社に譲渡する。

 

譲渡日は、2021年6月1日を予定。PIP社は、実行日に商号を「インクリメント・ピー株式会社」に変更(予定)するが、実行後もその事業を従前通り継続するとのこと。

インクリメント・ピーは、パイオニアのカーナビ向けの地図データ開発を目的として1994年に創業され、以来、カーナビ以外の用途を含め、幅広い顧客に地図や位置情報サービスを提供してきた。

 

一方、パイオニアは、モビリティ領域において、ハードウェアとソリューションサービスを融合させることで、企業価値向上を図る方針を、2020年、新たに打ち出し、ソリューション創出に向けた投資を拡大、事業領域の見直しを行っている。

 

パイオニアは今回、IT・ソフトウェアサービスに対する経験が豊富で、この業界に対して強いネットワークを有するポラリス傘下のPIP社にインクリメント・ピーを譲渡。ポラリスをパートナーとすることで、インクリメント・ピーのより幅広い用途に向けた地図データおよび、関連サービスの開発など地図事業におけるさらなる成長を図ると共に、新成長戦略の下、ソリューションサービス企業への変革を一段と進める。

 

なお、PIP社譲渡後も、インクリメント・ピーは事業を存続。パイオニアは、インクリメント・ピーとの協業関係を維持し、PIP社と相互協力することで、両社の企業価値向上を目指すとしている。

 

 

[当事会社の概要] (2020年3月31日現在)

 

<パイオニア>

(1)名称:パイオニア株式会社
(2)所在地:東京都文京区本駒込二丁目28番8号
(3)代表者の役職・氏名:代表取締役 兼 社長執行役員 矢原 史朗
(4)事業内容:主にカーエレクトロニクス製品の製造・販売ならびにモビリティサービスの開発・提供。
(5)資本金:1,313億8,148万円
(6)創業年月日:1938年 1月1日

 

<インクリメント・ピー>

(1)名称:インクリメント・ピー株式会社
(2)所在地:東京都文京区本駒込二丁目28番8号
(3)代表者の役職・氏名:代表取締役社長 相木 孝仁
(4)事業内容:デジタル地図を主体とするコンテンツ及びソフトウェアの企画、制作、開発、販売。
(5)資本金:4億3,450万円
(6)設立年月日:1994年5月1日

 

<ポラリス・キャピタル・グループ>

(1)名称:ポラリス・キャピタル・グループ株式会社
(2)所在地:東京都千代田区丸の内1-9-1 グラントウキョウノースタワー38階
(3)代表者の役職・氏名:代表取締役社長 木村 雄治
(4)運用ファンド:

・ポラリス第一号投資事業有限責任組合(出資総額296億円)
・ポラリス第二号投資事業有限責任組合(出資総額319億円)
・ポラリス第三号投資事業有限責任組合等(出資総額520億円)
・ポラリス第四号投資事業有限責任組合等(出資総額750億円)
・ポラリス第五号投資事業有限責任組合等(出資総額1,500億円)

(5)資本金:1億円
(6)設立年月日:2004年9月13日

 

 

■インクリメント・ピー:https://www.incrementp.co.jp/
■パイオニア:https://jpn.pioneer/ja/
■ポラリス・キャピタル・グループ:https://www.polaris-cg.com/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。