パイオニアは、9月19日、既販売車への後付も可能なADAS(先進運転支援システム)であるIntelligent Pilot(インテリジェントパイロット)の事故リスク予測プラットフォームを強化したことを発表した。
Intelligent Pilotは、同社が2017年4月から提供している既販車向けの先進運転支援システムだ。
その基軸となる「事故リスク予測プラットフォーム」は、信号やカーブなどの「デジタル地図属性データ」に、「事故発生地点データ」や「急減速多発地点データ」などを独自の地理情報システムであるGIS(Geographic Information Systems)により関連付け、時間帯や天候、車両の走行速度や運転傾向まで加味することで、事故が多発する場所においてドライバーの個々の状況に合わせて危険を予測するもの。
これに、既販売車への搭載(後付)もできる常時通信型IoTデバイスを連携させることで、ADAS未搭載の車両にも安全運転支援機能をもたせることができるのだ。
ちなみに、このシステムは東京海上日動火災保険の自動車保険特約「ドライブエージェント パーソナル」に採用。車内に設置した端末が強い衝撃を検知するとコールセンターへ自動で事故連絡を行う等のサービスを行っている。
今回行われた事故リスク予測プラットフォームの主な強化内容は、「デジタル地図属性データ」に格納されている車線数や交差点面積などの情報を独自GIS技術で関連付け、新たに機械学習を用いることで、全国の道路から事故が発生しやすい地形特性を持つ場所の特定を可能としたこと。
これにより、同プラットフォームを用いた「Intelligent Pilot」で、事故が多発していない場所における潜在的な事故リスクまで予測し、個々の運転状況に合わせた注意喚起や警告を、より多くの場所で行うことができるようになった。