茨城交通、みちのりホールディングス、パイオニアの100%子会社であるパイオニアスマートセンシングイノベーションズ(PSSI)は11月26日、ひたちBRT中型自動運転バス実証検討協議会が実施する「中型自動運転バスによる実証実験」に参加し、一般道交差点を対象とした走行支援の実証を行うと発表した。
同実証では、PSSIが開発した3D-LiDAR「2020モデル」を一般道交差点の路側に設置し、交差点内外を走行する車両等を検知して、その存在とリスクの度合いを自動運転バスおよび乗客に知らせる「交差点監視システム」の検証を実施する。
■実証実験における検証の概要
PSSIは、路線長が約9kmのひたちBRT路線内の、大沼小学校東停留所の南に位置する複雑な形状の交差点の路側に自社で開発した3D-LiDAR「2020モデル」を設置。交差点内外を走行する車両等を検知して、車両等の存在およびそのリスクの度合いを自動運転バスや乗客に共有する「交差点監視システム」を検証。
3D-LiDARで取得した点群データを解析して得られた交差点内外の車両等の位置や進行方向、速度等の情報を自動運転バスへ事前に共有するとともに、検知した車両等のリスクの度合いまで判定し、色分けしたグラフィック表示でバスの乗客や遠隔監視者へ知らせることにより、安心・安全な自動運転バスの運行をサポートする。
■PSSIが開発した3D-LiDAR「2020モデル」
今秋発売の3D-LiDAR「2020モデル」は、MEMS(微小電気機械システム)ミラーによるラスタースキャン方式を採用しており、小型でありながら高密度かつ高精細な点群データを取得することが可能。車載、交通監視用途のほか、セキュリティ、船舶、農業・建設機械、ロボットなど幅広いシーンでの活用を想定している。
■路側3D-LiDARによる交差点監視システム
交差点の路側に設置した3D-LiDARで、他の通行車両等を検知し、安心・安全な自動運転バスの運行をサポートする。
① 3D-LiDARで交差点内外の車両等を監視。 MEMSミラー方式により高密度かつ高精細な点群データが得られる。
② 取得データを解析し、検知した車両等に関する情報(位置、進行方向、速度等)を自動運転バスに伝える。
③ さらに自動運転バスの乗客や遠隔監視者向けに、検知した車両等のリスク(交差点への進入度合い)を判定し、色分けしたグラフィックで知らせる。