パナソニックは2月26日、パナソニック ライフソリューションズ社が米国テスラモーターズ(Tesla)のニューヨーク州バッファロー工場で行っている太陽電池のセル、モジュールの生産を停止すると発表した。5月末には生産を停止し、9月末にバッファロー工場から撤退する予定。
なお、両社は、米ネバタ州リノにあるギガファクトリーでの電気自動車用電池の生産は継続する。
パナソニックと米国テスラモーターズは、2016年12月、 パナソニックがバッファロー工場への必要な投資の一部を負担し、テスラがこの工場で生産された太陽電池をパナソニックから長期間にわたり購入するという条件の下、ニューヨーク州バッファロー工場で太陽電池セルとモジュールの生産を開始することで合意。以降、共に太陽電池セルとモジュールの生産を行ってきた。
しかし今回、パナソニックは、このバッファロー工場での太陽電池モジュールの生産を停止を決定。5月末には生産を停止し、9月末に撤退する予定だ。
これに伴い、パナソニック ライフソリューションズ社は、バッファロー工場の従業員に対して、退職金支払や再就職支援などを実施。また、テスラはバッファロー工場での事業拡大に必要となる人員を確保するため、できるだけ多くのパナソニック従業員を雇用したいとしている。
今後、パナソニック ライフソリューションズ社は、ソーラー事業の開発・生産体制の最適化により創出したリソースで、HEMS(※1)、太陽電池モジュール、蓄電池、エコキュート、EV 充電等を組み合わせたエネルギーソリューション事業を強化する。
なお、米国でのパナソニックブランドの太陽電池パネルの販売については、太陽電池モジュールを協業パートナーから調達することで継続していくとしている。
※1:ホームエネルギーマネジメントシステムの略。家庭で消費・創出するエネルギーを見える化したり、家庭内で消費するエネルギーを最適に制御することで、エネルギーを管理するシステム。
■(パナソニック)パナソニックとテスラ、ニューヨークのバッファロー工場で 太陽電池セルとモジュールの生産開始へ(2016年12月27日/PDF):https://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/12/jn161227-5/jn161227-5.pdf
■(パナソニック)北米市場向け太陽電池を生産・販売する社内分社新設(2017年01月31日/PDF):https://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/01/jn170131-2/jn170131-2.pdf