パナソニックエナジーは11月15日、電池生産に於けるカーボンフットプリントの低減および、北米でのサプライチェーン確立と現地調達率の向上を目的に、米国の電池リサイクル企業である「Redwood Materials(以下、レッドウッド社)と、電気自動車(EV)用リチウムイオン(Li-ion)電池の正極材と銅箔の売買契約を締結したと発表した。
レッドウッド社のリサイクル正極材は、2025年からカンザス州デソトの新工場で、リサイクル銅箔は、2024年からネバダ州スパークスにある“Panasonic Energy of North America(PENA)”の工場で、それぞれ製造されるリチウムイオン電池に使用される予定だと云う。
世界規模でEVへのシフトが進む中、その需要に対応するため、米国での車載電池の生産拡大に取り組んできたパナソニックエナジーは、2019年以降、レッドウッド社とのパートナーシップに基づき、PENAの工場で出る廃材を同社に提供。レッドウッド社では、この廃材をリサイクルしているが、今回売買契約を締結した正極材と銅箔は、いずれもこのリサイクル材料を用いて製造されるものであると云う。
なお、ニッケルやリチウム、コバルトなどが使用されるEV用Li-ion電池の正極材は、が、その性能と安全性に関わる最も重要な材料となる。
パナソニックエナジーは、これら材料の使用により、北米での現地調達率の向上ならびに、2030年度にカーボンフットプリントを2021年度比で半減させるという目標、またミッションである「幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会」の実現に向け、レッドウッド社との強いパートナーシップの構築を図る。 また、今後もLi-ion電池業界の成長を牽引し、将来的なゼロエミッションの実現に向けた取り組みを加速していくとしている。
■Redwood Materials(英語):https://www.redwoodmaterials.com/