パナソニックコネクトは6月17日、現場ソリューションカンパニー名古屋オフィスにある製造業向けの体験型共創ラボ「AI Inspection Lab(エーアイインスペクションラボ)」をリニューアルオープンした。
同Labは自動車メーカーを中心とする製造事業者を対象に、検査工程の課題に対するAIを活用したセンシング技術の検証を最短1日~行って貰える場として、2022年11月に開設した。
以降、年間約60社を超える製造事業者が来場、累計で100件以上の検証を実施。なかには実際の製造現場に導入された実績も積み上げた。
今回のリニューアルでは、視覚をデジタル化したロバスト性に強いパナソニックコネクトの画像センシングだけでなく、来場した事業者からご要望が多かった聴覚や触覚のデジタル化に関するセンシングソリューションや、検査工程の検証・導入で培ったノウハウを活かして工場内物流にも活用できるセンシングソリューションの展示を追加した。
AI Inspection Labでできることは以下の通り
- 1. 体験:実機によるデモンストレーションでAIを活用したセンシングを体験
- 2. 検証:お客様の製品の持ち込み検証により、効率的に精度を見極める
- 3. 共創:お客様現場で実現するために、お客様と検証を繰り返して課題を解決
同Labは、実際の課題となっている製品を持ち込んで、検証できることが大きな特長となる。Labで効率的に検査精度を見極め、導入に向けた共創活動を行う。
設備としては、パナソニック コネクトのセンシングデバイスに加えて様々な検査用照明を用意しており、対象事業者の実際の現場に近い環境を作り上げることで、実導入と近しい条件で検証することができる点がある。
また、専任エンジニアが最適なチューニングを行い、精度向上のサポートを実施。従来の検証では、結果が出るまで通常2か月程度掛かるところ、Labでの持ち込み検証により、最短1日~検証可能となる。
社会背景と主な展示内容は以下の通り
昨今、製造業界では作業員不足が深刻化している。その一方で、時代の変化に伴い製品の種類は多様化し、また技術の進歩による製品機能の高度化で、検査にも高度化が求められており、検査項目も増え続けている。
例えば、自動車メーカーに於いては、安全運転支援装置など新技術の導入に伴い、検査工数・時間が増加。結果、多くの製造現場では、熟練作業員の経験と感覚といった暗黙知に頼らざるを得ず、作業員の負荷軽減のためにも業務効率化が急務となっている。
そこで新たなLab施設では、製造業に於ける検査工程を中心に、人の感覚をデジタル化するAIを活用したセンシングで、検査業務の負荷軽減に貢献する。なお当該施設は、ビジネス向けのため一般公開は行ってゆらず、体験を希望する事業者は、パナソニック コネクトの営業部への問合せが必要となる。
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