OKIエンジニアリング(以下「OEG」)は7月26日、パワー半導体を対象にした「劣化・寿命連続モニタリング試験サービス」の開始を発表した。
パワー半導体は、主に電気自動車(EV)用の電源装置などに搭載され、安全性・信頼性確保のために高い精度での寿命予測が求められている。
「劣化・寿命連続モニタリング試験サービス」では、「高温逆バイアス試験」と、データロガー、試験回路基板、故障検出装置(リーク電流測定器)を接続した独自開発の「全自動ログシステム」を組み合わせることにより、個体別に劣化経過と故障発生の常時モニタリングを可能とした。
また、1,000Vまでの電圧源に対応しており、パワー半導体の中でも特に、シリコンカーバイド(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などを使用したワイドギャップパワー半導体への対応も可能とした。ワイドギャップパワー半導体は、従来のシリコン(Si)パワー半導体より高電圧・高温・高速動作が可能で、高出力省エネ電源用として電気自動車、産業機器、鉄道車両、一般家電分野などで採用が進んでおり、安全性・信頼性確保のための寿命予測の精度向上ニーズが高まっている。
さらに、OEGが培ってきた長期信頼性試験のノウハウを活用して、適用温度に耐えられる試験回路基板や、試験対象のパワー半導体の特性にあった故障検出装置を設計・自作し、複数のパワー半導体のうちの1個が故障しても残りの半導体の試験に影響を与えない保護回路も付加した。これにより、所定の時間ごとに試験を中断する必要がなくなり、試験期間全体を18%短縮する効果もあげている。
■販売計画
標準価格:個別見積り
販売目標:年間5,000万円
サービス提供開始時期:2021年7月27日