NTNは、回転フリクションを従来品比で62%低減し、車両燃費を約0.53%向上(*1)した「低フリクションハブベアリングIII」を開発した。
NTNでは、これまで長年にわたり、ハブベアリングの軽量化や長寿命化、高効率化などを追求し、研究・開発を推進。
ベアリングと周辺部品とのユニット化(GEN1~GEN3)を進め、小型・軽量化による低燃費化や組付性の向上に貢献してきた他、材料やグリース、シールなどの改良を重ねることで、長寿命化と低フリクション化を実現した商品を市場展開し、現在ではハブベアリングで世界シェアトップを誇っている。
今回NTNは、低フリクション化を追求したグリースを開発し、回転フリクションを従来品比62%低減。車両燃費を約0.53%改善する「低フリクションハブベアリングIII」を開発した。
新たに開発したグリースは、「低フリクションハブベアリングII(*2)」採用のものを、配合成分から見直し、さらなる低フリクション化を実現。低温環境下におけるフレッティング摩耗(*3)に対応できるよう、寿命や耐フレッティング性についても向上させている。
さらに、ハブベアリング内部の予圧を最適化することで、軸受の性能を維持したまま、軸受自体の回転フリクションを低減した。
NTNは、低フリクションハブベアリングIIIを、グローバルに提案・市場展開。自動車の低燃費化ならびに環境性能の向上に貢献していくとしている。
なお、低フリクションハブベアリングIIIは、5月22日~5月24日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2019横浜」に出展される。
*1:NTNの計算に基づいて算出。0.53%燃費向上により、一度の給油で4.5~5.5km走行距離が増加(1,200~1,500cc:ガソリン車のカタログ値をベースに算出した場合)
*2:2017年10月24日:プレスリリース「低フリクションハブベアリングII」を開発<https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201700101.html>
*3:車両輸送時など微振動に伴い摩耗が発生する現象
[特長]
ハブベアリングの回転フリクションを62%低減(従来品比)。
1.低フリクショングリースの開発・適用:配合成分と粘度を更に改良。
2.予圧の最適化。
3.ラビリンス付きシール構造の適用:「低フリクションハブベアリングII」から適用。
[問い合わせ先]
NTN 自動車事業本部 事業企画部
電話:03-6713-3666
問い合わせフォーム:https://www.ntn.co.jp/cgi-bin/inquiry/common/index.cgi