エヌエスアイテクス(以下「NSITEXE」)は8月2日、汎用CPU 「NS31A」の販売開始を発表した。
NS31Aは、32bit RISC-V ISA(RV32IMAF)を採用した、シングルイシュー・インオーダー4段パイプラインの汎用CPU。自動車用途に求められるISO 26262 ASIL D要件を実現する機能安全機構を搭載、AUTOSAR Platformの適用を想定した特権モードのサポートにより自動車用途をはじめ各種組込みシステムの制御に適している。
NS31Aには、メモリの誤り訂正コード(ECC:Error-Correcting Code)やロジック部のデュアルコアロックステップ機構、バスのプロトコル診断機能(EDC:Error Detection and Correction)などハードウエアランダム故障を検出する機能が統合され、外部に特殊な安全機構を追加せずにASIL Dの安全要求を達成することができる。
NS31A-HSK(Hardware Safety Kit)では、故障モード影響診断解析(FMEDA)、セーフティマニュアル、セーフティケースレポート及びISO26262関連のドキュメントを提供し、車載制御マイコンの機能安全性解析と認証取得の期間を短縮可能。またNS31Aは、ISO 9001品質マネジメントシステム(QMS)に基づいて開発されており、厳しい車載品質へも対応している。
NS31Aのソフトウェア開発環境としては、RISC-V対応のオープンベースのツールを利用する事ができる。機能安全に対応した開発を行う場合は、IAR Systems社の「IAR Embedded Workbench for RISC-V」がNS31AをCore Supportすることで、標準で利用可能となる。