日本板硝子(NSG)は、世界初となる水素エネルギーを利用したガラス製造の実証実験を、英国北部にあるグリーンゲート工場で、11月から開始する。
この実験では、ガラス溶解窯の主燃料である天然ガスと重油の代替エネルギーとして水素を利用し、転換可能な水素の比率を調査。仮に天然ガスをすべて水素転換できれば、二酸化炭素(CO2)の80%削減ができると云う。
なお実験は、CO2削減に取り組む共同事業体HyNet(*1)のプロジェクトの一環として、英国政府が推進する工業燃料転換計画から520万ポンド(約7.5億円)の資金補助を受けて実施される。
NSGは、2030年のCO2 排出量(Scope1 および Scope2/*2)を2018年対比で21%削減することを目標に(*3)、過去3年間の取組において、エネルギー使用量とCO2排出量の削減により、単位生産量当たりのCO2排出量5%削減を達成。
今後も、エネルギー効率向上に貢献する高付加価値ガラス製品の製造と、事業活動によるCO2排出量の削減の努力を重ね、気候変動リスクの影響緩和にむけた取り組みを続けていくとしている。
*1)HyNet<https://hynet.co.uk/>:イングランド北西部における産業、一般家庭および交通機関から排出されるCO2削減に取り組む共同事業体。33,000の雇用創出、40億ポンド相当の投資および1憶トンのCO2削減を目指す。North West Energy & Hydrogen Cluster www.northwestcluster.co.uk のメンバー。
*2:Scope1 事業者からの直接排出(製造工程における燃料の使用等)。Scope2 エネルギー起源の間接排出(製造工程における購入電力など)。
*3:SBTイニシアティブ認定の削減目標(2019年10月9日発行ニュースリリース「日本板硝子の温室効果ガス削減目標がSBTイニシアティブの認定取得」参照:https://www.nsg.co.jp/-/media/nsg-jp/ir/press-releases/2019/09oct2019sbtinitiativeapprovesnsgtarget_j01.pdf)