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日本板硝子(NSG)は11月12日、建設中の米国オハイオ州(トロイ地区ラッキー)の新工場で、太陽電池パネル用透明導電膜(TCO: transparent conductive oxide)ガラス製造のフロートラインの稼働が開始したと発表した。
約4.64ヘクタール(東京ドームとほぼ同じ広さ)の新工場は、成長戦略を推進する380億円の投資計画(2018年5月発表)の一環として、太陽電池パネル用ガラスの生産能力増強を目的に建設。生産するTCOガラスを、オハイオ州北西部でアメリカ大陸最大の太陽電池パネルの製造拠点を有するファーストソーラー社に、長期供給契約に基づいて供給する。
ガラス製造工程で導電性のある膜を成形する独自のオンラインコーティング技術によって製造されるNSGのTCOガラスは、耐久性が非常に高く、幅広い用途への使用が可能。また、オンラインコーティング製法は、コーティングガラスを最も効率よく大量に生産できるため、コスト面において優位性があると云う。
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11月9日実施された火入れ式の様子。
NSGは太陽電池パネル用ガラスや他のVA製品の提供拡大により、成長戦略を推進すると共に、再生可能エネルギーの普及に貢献するとしている。