ニューラル・プロパルジョン・システムズ(以下「NPS」)は3月2日、自動運転車プラットフォーム「NPS 500™」を発表した。
NPS 500は、レベル4/5の自動運転に注力した、世界初のオールインワン型マルチモーダル・センサーシステム。
このシステムは、NPSのソリッドステート型MIMO LiDARTM、超解像度のSWAMTMレーダー、およびカメラを相互接続し、協調的に人や物体を検出すると共に、360°の高解像度データ処理で車両事故を防止する。
また、センサーシステムが障害物の先の人や物体も検出。NPSによると、超解像度精度と高適応型フレームレートにより500m以上先まで認識。このようなNPS 500の機能は、現在発表されている競合センサー・ソリューションと比べ、10倍優れた信頼性を誇るとしている。
Yole Développement社のシニアアナリストであるPierrick Boulay氏は次のように述べている。「理想的な自動運転プラットフォームの開発において、LiDAR、レーダー、およびカメラはすべて重要な役割を果たしています。センサーの緊密な接続とオンボードでのデータ融合が自動運転に役立つ多くの機能を実現することも間違いありません。この方向性はユニークであり、2025年には250億ドル規模に達する可能性のあるADASおよびロボット車両向けセンサーおよびコンピュータ市場での成功が期待されます」
NPSの創業者で、最高経営責任者(CEO)を務めるBehrooz Rezvani氏は次のように述べている。「あらゆる交通事故を防ぐという当社の目標は自動運転の最終目標でもあります。NPSは事故ゼロプラットフォームを支えるセンサーシステムであり、手頃なコストで多くの車に導入が可能です。従来の技術はこれが不十分だったため、独自の高性能LiDARとレーダーを開発しました。当社のAI搭載センサー融合システムは、この超高解像度データを処理し、現時点では市場で最も安全かつ最も信頼性の高いソリューションとなります。自動車メーカーはNPS 500で自動運転車を短期間で市場投入でき、高いコスト効果も得られます」
■NPS 500製品の詳細
– 機能
・LiDAR:革新的なソリッドステート型MIMO-LiDARTMアーキテクチャが超解像技術と適応型マルチビームサーチにより、到達距離を2倍の500m以上に向上
・レーダー:新しいレーダー技術が、検出信頼性を10倍に向上、360°の視野を同期、他のレーダー信号の干渉への耐性を70倍に向上
・ソフトウェア:世界初のAI融合技術で「見えないものを予測」
・チップ:緊密に接続したカスタム信号処理チップのネットワークによりセンサーデータを650 TB/秒で処理
– 利点
・500m以上の到達距離 (@反射率10%)
・現在提供されているLidarと比べて反応時間が2倍向上
・センサーデータの信頼性が大幅に向上
・障害物の先の人や物体を予測
・交差点に入る前に歩行者の動きを予測
・交差点に近づく動く物体を事前に検出
・過酷な環境、雑な運転、平坦でない地形においても、組み込み冗長性により高い信頼性を確保
・メンテナンスは少なくて済み、自動車メーカーは車が販売店を離れた後も信頼できるNPSセンサー
・最大100 FPSの適応型マルチビームスキャンで小さな動きも検出と追跡が可能
・障害物を透視
・短い市場投入期間
・高いコスト効果
・OEM顧客にとって低い資本的支出および運用費用