日産自動車ならびに浜松日産自動車は3月9日、浜松市と、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。
この協定の内容は、浜松市が、『電気自動車(EV)の普及を通じて、多発する台風や集中豪雨、巨大地震による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である浜松日産自動車より貸与される電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源として活用することで、避難所等の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』というもの。
浜松市では東日本大震災などの過去の災害被害を教訓に、今後発生すると危惧されている南海トラフ巨大地震などの大規模災害に備え、地域防災力の向上に積極的に取り組んでいる。
一方、日産自動車は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を発表し、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。また、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献しているという。
電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は、以下の通り。
【協定の概要】
・浜松市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所等に、浜松日産自動車の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与する。
・浜松市、日産自動車、浜松日産自動車の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所等の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
・浜松市および日産自動車、浜松日産自動車は、平常時も電気自動車(EV)を活用した防災の広報活動として、市の防災訓練やイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、防災意識向上を目指す。
災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図