日産自動車は、アルゼンチンのコルドバ州にあるサンタ・イザベル工場でピックアップトラック「NP300フロンティア」の生産を開始した。
7月30日に挙行された「NP300フロンティア」のオフライン式では、同国で初めて組み立てられた「NP300フロンティア」が初披露された。
式典には、アルゼンチンのマウリシオ マクリ大統領のほか、コルドバ州のユアン シアレッティ知事などの同国政府高官が出席。
日産自動車からはCEOの西川氏、ラテンアメリカ マネジメントコミッティ担当の専務執行役員ホセ バルス、アルゼンチン日産社の社長 ディエゴ ビグナッティ氏が出席したほか、アルゼンチンルノー社の社長 ペラエス ガンボア氏も出席した。
式典で西川氏は、日産のグローバルでの持続的な成長を目指す中期計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」を達成する上で、中南米は重要な地域であることを強調。
バルス氏は、「3年前、日産はアルゼンチンへの投資を決めました。現地法人の設立や車両の生産をアルゼンチンで行い、この地域でトップ3に入る自動車メーカーになるための投資を行うと発表しました。そして今日、我々はその公約を実現し、日産『NP300フロンティア』の生産を開始しました。今日、我々はアルゼンチンとの約束を果たしました」と述べた。
コルドバ州にあるサンタ・イザベル工場の同プロジェクトに、日産は6億ドルを投資。最新ピックアップトラックの組立ラインと、専用テストコースを設置。約1,000名の直接雇用と、2,000名の間接雇用を創出する。
また、アルゼンチンのサプライヤーと連携してシナジーを生み出し、将来的には現地ベンダーとの協業も増やしていくとしている。
アルゼンチン日産は、サンタ・イザベル工場での生産開始に伴い、タイ、中国、メキシコ、スペインに並ぶ日産「NP300フロンティア」のグローバル生産拠点の一つとして、アルゼンチンでの主要自動車メーカーとしての地位を固めるとしている。
新しい組立ラインの年間生産能力は7万台になる予定で、日産とルノー、そしてアライアンスパートナーであるダイムラーにも車両を供給し、その50%が輸出される予定。
ブラジルが、アルゼンチン製の日産「NP300フロンティア」の最初の輸入国となるとのことだ。
コルドバで生産される「NP300フロンティア」は、日産の約80年の小型商用車の開発や生産を基に開発。中南米に特有の走行条件についての2年間の調査の成果も織り込んだと云う。
日産は、同プロジェクトで、世界各国から集まった日産のエンジニアや品質保証の専門家からなる120名のチームを組み、日本のモノづくりから生まれる高い品質や信頼性、耐久性を実現したとしている。