日産自動車は4月16日、上海モーターショーで、電動化時代に向けてデザインされた新しいスポーツセダンのコンセプトカー、インフィニティ「Qsインスピレーション」を初公開した。
また、同ブランド初となる電動化車両を、中国市場向けに、中国で生産すると発表した。
インフィニティの方向性を示すQsインスピレーション
「Qsインスピレーション」は、全ラインナップを通して今後、電気自動車(EV)や「e-POWER」搭載車を投入する計画のインフィニティが、その生産モデルを予兆させるもので、高く設定されたドライビングポジションと、高性能の電動四輪駆動パワートレインなど、スポーツセダンの新たなる展望を示唆。
その柔軟なアーキテクチャは、高性能の電動パワートレインを搭載できるよう開発されており、また、存在感のある新しいエクステリアと、ラウンジのような広いインテリアにより、伝統的な「3ボックス」セダンデザインを再解釈している。
インフィニティのエグゼクティブデザインダイレクターのカリム=ハビブ氏が率いるデザイナーチームは、「Qsインスピレーション」コンセプトを、今後の電動化を見据えたインフィニティの新たなデザインランゲージを表現するモデルとして創りあげた。
また、展示スペースは、日本の著名な建築家、隈研吾氏とともに、新型「Qsインスピレーション」及びインフィニティ電動化モデルのデザイン方向性と調和させて設計されており、今後、他の主要モーターショー会場に展開される予定だ。
日産のグローバルデザインを担当する専務執行役員アルフォンソ=アルバイサ氏は、以下のように話している。
「デザインを担当する者として、私たちは常にエンジニアの技術や、私たちのDNAの一部をなす日本のデザインの力からインスピレーションを受けています。
ここ上海では、その挑戦に共に参加してくれる仲間がいます。今回、隈 研吾氏を『先生』として迎え、インフィニティの新たなデザインランゲージを表現することにお力添えいただけたことを非常に光栄に思います。
これまでにない見た目の美しさ、調和、そしてイノベーションを形にした隈氏デザインによるインフィニティのブースをここ上海で披露します」。
インフィニティ初となる次世代電動化車両を中国市場向けに、中国で生産
また「Qsインスピレーション」の公開と同時にインフィニティは、初となる電動化車両を中国市場向けに、中国で生産すると発表した。
インフィニティ・モーター・カンパニー社長のクリスチャン ムニエは、以下のように話している。
「中国は、世界的に見て、電気自動車の成長が最も期待されるマーケットです。これは特にプレミアムセグメントにおいて顕著です。電動化の時代は、成長を続けるこの刺激的なマーケットにおいて、インフィニティが『革新的で挑戦をやめないブランド』であることを再び証明する機会を与えてくれます」。
今後、先進パワートレイン搭載モデルを順次市場投入していくインフィニティにとって、「Qsインスピレーション」コンセプトは、そのひとつである次世代電動化モデルの先駆けとなると云う。
インフィニティは、電動化時代に、安心感と感動的なドライビングエクスペリエンスを実現する高性能で環境性能が高いモデルを通じて、グローバルにインフィニティブランドを刷新するとしている。