NEXT MOBILITY

MENU

2019年4月12日【自動車部品】

日本電産、トラクションモータシステムに2機種追加

NEXT MOBILITY編集部

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

日本電産・ロゴ

日本電産は、EV向け一体型トラクションモータシステムの「E-Axle」のラインアップの拡充を行った。また、車載用ショートレンジレーダ(Short Range Radar:SRR)を新規開発した。

 

 

1.トラクションモータシステム「E-Axle」のラインアップ拡充

 

2019年4月から生産開始となる150kWモデルに加え、100kW、70kWの2機種を新たに開発。ギアボックス・インバータ・モータ一体化による小型・軽量モデルの特徴はそのままに、様々なセグメントの車種への搭載が可能に。これにより、グローバル市場でのニーズのほとんどがカバーできるようになった。

 

 

 

 

<モデル、 最大出力・最大トルク 、 外径(㎜/WxHxD)、重量、対応セグメント>
– Ni150Fシリーズ 、 150kW 3,900Nm 、 485×325×460 、 87kg、 B~C (D※)

– Ni100Fシリーズ 、 100kW 2,400Nm 、 390×345×425 、 54.5kg 、 A~C

– Ni70Fシリーズ 、70kW 1,600Nm 、 350×345×410 、 48kg、 A

 

※前後 1機ずつ搭載(4WD)の場合

 

 

2.SRR の新規開発

 

日本電産の遠距離用(※)ISF(Integrated Sensor Fusion)に搭載されている新型アンテナを応用し、世界で初めて1つのアンテナで中・近距離両方への対応を可能とするSRRを開発した。

 

 

 

 

SRRは搭載車の速度に応じて周波数を自動で切り替えることが可能で、低速時には解像度を優先した79GHz帯(最大検知距離20m、解像度10cm:高解像と共に方位の検知も実現)を、中~高速時では検知距離を優先した77GHz帯(最大検知距離70~90m、解像度50cm)を使用する。

 

現在の中~近距離用の車載用センサは、中距離用のミリ波レーダと近距離用の超音波センサの併用が主流となっているが、同社SRRではミリ波のみで中・近距離両方への対応が可能なため、低速時のパーキングアシストや横切り警報から中~高速時における車線変更時のブラインドスポット検知など、幅広い機能に対応。

 

また、近距離用の超音波センサが不要となるため、センサの総数の減少によるコスト削減や超音波に比べ検知角が広がることによる死角の減少など、多くのメリットが見込めると云う。

 

更に、通信用アンテナと同じ仕組みのため、SRRに使用される新型アンテナは、将来5G(第5世代通信)基地局用や、コネクテッドカー用としても高性能の実現が期待できるとのことだ。

 

※1:日本電産子会社による単眼カメラとミリ波レーダ一体型の世界最小ADASセンサの開発について:https://www.nidec.com/ja-JP/product/news/2017/news0907-02/

 

 

 

以上詳細については、以下日本電産のホームページの資料(PDF)を参照。

 

■(日本電産)車載事業とトラクション技術戦略:https://www.nidec.com/-/media/nidec-com/news/2019/0412-02/190412-02.pdf

■(日本電産)新型アンテナと製品応用(ADAS/5G):https://www.nidec.com/-/media/nidec-com/news/2019/0412-03/190412-03.pdf

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。