日本発条(以下、ニッパツ)は8月31日、自動車電動化のキーパーツ製品2種、電動車の「パワー半導体用の金属基板」および「パワー半導体の冷却に使用される押えばね(※)」の生産設備増強について発表した。
1. 電動車パワー半導体用の金属基板について
ニッパツでは、その動力であるモーターへの電力供給や制御を行う「パワー半導体用の金属基板」を量産しているが、自動車の電動化やハイブリッド化のスピードが加速する中、同製品の売上高が大きく伸びることが見込まれていると云う。
そこで、さらなる小型化と高機能化に対応する金属基板の生産に対応するため、この製品の生産能力を増強する。
<生産能力増強の概要>
– 対象工場:産機生産本部 駒ケ根工場
– 所在地:長野県駒ヶ根市赤穂 1170-1
– 投資総額:約20億円 (内10億円は、2021年8月に発表済)
– 竣工予定:2023年9月
※今後の設備投資については計画が確定次第、順次告知予定。
2. パワー半導体の冷却に使用される押えばねについて
動作時にかなりの熱量が発生するため冷却が重要となるパワー半導体に於いて、冷却効率を高める目的で、制御素子ユニットと冷却機構との密着度を高めるために使われる押えばね。ニッパツでは、押え圧力の分布を最適化し、軽量化・コンパクト化を進めた「パワー半導体の冷却に使用される押えばね」を量産。同製品については、2024年度に22年度比で約5倍の伸びが見込まれていると云う。
そこで、その需要に対応するため、この製品の生産能力を増強する。
<生産能力増強の概要>
– 対象工場:精密ばね生産本部 厚木工場
– 所在地:神奈川県愛甲郡愛川町中津4056
– 竣工予定:2023年6月
※今後の設備投資については計画が確定次第、順次告知予定。